室内を快適な温度で維持するためには、どうしてもエアコンが必要になります。
しかしながら、電気代が気になる方も少なくありません。そもそも、エアコンの電気代の目安について知らない方も多いようです。 どんなところに気を付けてエアコンを使用すれば、節約できるのでしょうか。ポイントは、エアコンの機能を上手に使用したり、省エネタイプのものを選ぶようにしたりすることです。このほかにも、ちょっとしたコツがあります。
ここでは、エアコン使用時におすすめの節約方法についてご紹介します。
目次
エアコンの電気代はどのくらいかかるのか
エアコンを使用する際に気になるのが、月々の電気代だと思います。電気代は、室内の広さや設定温度、製品のスペックなどによっても異なってくるのですが、あらかじめ消費電力がわかっていれば、エアコンのおおよその電気代を計算できます。
消費電力は、使用している電気会社などによっても違いがあるため確認してみると良いでしょう。
概算を知りたい方は、27円/kWhとして計算しイメージしてみてください。
次に、使用するエアコンの「消費電力」についてチェックしてください。消費電力は、説明書などに記載されています。これがわかれば、簡単な計算でエアコンの電気代の目安がわかります。
たとえば、説明書などに消費電力が800kWhと表示されている場合は、1kWhあたりの電気料金をかけると1時間あたりにかかる電気料がわかるでしょう。
- 0.8kW×27円/kWh=21.6円/h
1日に8時間エアコンを使用した場合、以下の通りになります。
- 21.6円×8=172.8円
1か月間これを続けた場合、電気料金は以下のようになります。
- 172.8円×30=5,184円
また、このように消費電力からエアコンの電気代を計算する方法以外に、「期間消費電力量」から電気代の目安を知ることもできます。ここに記載されているのは、1年を通して冷房と暖房に使った場合の電気量の目安です。期間消費電力量も説明書などに記載があるので、確認してみると良いでしょう。
記載されている期間消費電力量に1kWhあたりの電気料金をかけると、1年あたりにかかる電気料の目安がわかります。
たとえば、説明書などに消費電力が800kWhと表示されている場合は以下のようになります。
- 800kWh×27円=21,600円
このように、2つの方法からおおよそのエアコンの電気代がわかるのです。
一人暮らしをしている方のなかには、自身のエアコンの電気代が一般的であるのか気になっている方もいるでしょう。人それぞれ、自宅で過ごす時間に違いがあるほか、適温と思う室温も異なるため一概には言えませんが、一人暮らしでエアコンを使用する場合、仮に1日に3時間使用すると、1か月あたりのエアコン代は1,000円程度となります。
また、1日に5時間使う場合は1,800円くらいになります。
ただし、部屋の広さによっても大きく異なるため、あくまでも参考にしてください。
冷房・暖房で電気代は変わるのか
暑い地域で暮らしている方は、冷房としてエアコンを使用する頻度が多くなるかと思います。反対に、寒い地方で生活している場合は、暖房にエアコンを使うことが多いでしょう。
そこで気になるのが、エアコンを冷房に使用する際と暖房に使う場合、どちらの電気代が高いのかということです。暑い季節のみ、冷房目的にエアコンを使用するイメージを持っている方もいるため、なかには冷房の電気料ばかり気になる方もいるようです。
しかし、いろいろな使い方ができるエアコンは、さまざまな角度から見て考える必要もあると言えそうです。
冷房よりも暖房の電気代が高い
エアコンは冷房と暖房とどちらの電気代が高いのか。結論を言えば、暖房の電気代が高くなります。消費電力を見ると、両者に大きな違いがないため不思議に思う方もいるのではないでしょうか。暖房の電気代が高くなりやすいのは、実際の温度と設定する温度に大きな違いがあるためです。
たとえば、冬の季節、実際の温度が5度だった場合、設定温度を23度にすると、その差は18度になります。夏の季節、実際の温度が30度で設定温度を26度にした場合、その差は4度です。このように、実際の温度と希望の温度との違いが大きくなる暖房のほうが、電気をたくさん必要とするのです。
最も安いのは「送風」
エアコンの機能には、冷房と暖房以外に送風もあります。これは、温度を変えることなく風だけを送ることができる機能ですが、実は送風の電気代が1番かかりません。扇風機と同等の消費電力であるため、仮に1時間使用したとしても、電気代はわずか0.3〜0.4円程度です。
冷房費用をできるだけ抑えたい方や電気代を節約したいとお考えの方は、上手に送風機能を使って室温を快適にしてみてはいかがでしょうか。同じ室温であっても、風があるだけで涼しく感じられるため、室内温度をあまり下げずに風で涼を取ることができます。
また、送風機能は便利な機能です。風を送ることで涼しく感じられるだけでなく、室内の空気を循環させたり換気をしたりすることも可能です。エアコンそのものを乾燥させることができるため、嫌なカビの発生を防ぐことにつながります。エアコンのカビは、不快なだけでなく健康上にもデメリットであるため、日頃から注意しておくことが必要です。
エアコンの電気代を運転方法で節約する方法
ここまで、冷房と暖房で電気代が変わるかどうか解説してきました。 そこで、ここからは実際にエアコンの電気代を節約する方法を紹介します。 まずは運転方法に重点を置いて解説していきます。 方法としては以下の3つです。
- 自動運転にする
- 設定温度と風向きの調整をする
- こまめに運転を停止しない
それぞれ解説していきます。
自動運転にする
エアコンの電気代を節約する運転方法、1つ目は「自動運転にする」です。 自動運転にすることで、設定した温度に応じて空調を自動的に制御し、空調を正確に調整することが可能となります。そのため、正確な空調管理が可能となり、空調を不必要な時間に使用しないで済み、空調の過剰な使用を回避し、電気代を節約できます。また、エアコンの自動運転により、居室の空気を快適に保つこともできます。設定もボタン1つで行えるため、おすすめの方法です。
設定温度と風向きの調整をする
エアコンの電気代を節約する運転方法、2つ目は「設定温度と風向きの調整をする」です。 エアコンは、必要以上に冷房・暖房を効率的に行うために、室内温度を正しく設定する必要があります。冷房の設定温度を高めたり、暖房の設定温度を低めたりすることで大幅な電気代の節約が可能でしょう。また、風向きを調整することで、効率的な冷暖房を行うために必要な冷却、あるいは温暖効果を維持することができます。
頻繁にエアコンを付けたり切ったりしない
エアコンの電気代を節約する運転方法、3つ目は「こまめに運転を停止しない頻繁にエアコンを付けたり切ったりしない」です。 というのも、冷房を停止している場合は効率の良い運転を開始するために、冷却空気を再度冷えさせる必要があるため、消費電力が増えるからです。暖房においても同じことで、運転開始時に使う消費電力は使い続けた場合の消費電力を悠に上回ります。また、恒温冷房の場合、風量を度外視した冷却効率の良い運転を最大限に行うことができます。これにより、電気代を節約することが可能となります。
エアコンの電気代を運転方法以外で節約する方法
先ほど、運転方法の観点からエアコンの電気代を節約する方法を解説してきましたが、今度は運転方法以外の観点から節約方法を紹介していきます。 ここでは、以下の8つの方法を紹介していきましょう。
- 室外機をケアする
- 古いエアコンを買い替える
- カーテンやドアを活用する
- 扇風機やサーキュレーターを併用する
- フィルターをこまめに掃除する
- 省エネ性能が高いエアコンを選択
- 断熱シートを活用する
- 外付けブラインドを設置する
それぞれ解説していきます。
室外機をケアする
室外機のケアを面倒に思っている人は少なくないでしょう。そもそも室外機のケアを考えたことがないという人もいるかもしれません。しかし、室外機のケアは電気代節約に大いに役立ちます。
室外機は熱を逃がす役割を担っていますが、その室外機にほこりやゴミがたまるとうまく熱を逃がせずに運転効率が下がり、最悪の場合は故障につながることもあります。室内機のフィルターとともに、室外機も定期的に掃除しましょう。また、室外機への直射日光を防いだり、室外機周辺に物を置かないようにしたりと、風の通り道をつくってあげることで熱がうまく逃げるよう工夫するのも大切です。
エアコンのクリーニング業者のサービスには、オプションで室外機を掃除してくれるところも少なくありません。面倒な場合は、室内機と室外機のクリーニングをプロに任せるのも方法のひとつです。
古いエアコンを買い替える
いっそのこと古いエアコンを買い替えてしまうのもひとつの手です。 クリーニングよりももちろん高くなりますが、総合的に見て買い換えた方が良い場合もあります。
エアコンを含め電化製品は年々省エネ化が進み、より少ない消費電力で効率良く運転できるようになっています。そのため、無理に古いエアコンを使い続けるよりは、買い替えた方が長期的に見て電気代の節約になるケースも多いです。
また、買い替えの際には「省エネ基準達成率」の表示も参考にしましょう。これは、政府が定めた省エネ基準をその製品がどのくらい達成しているかを5段階評価で表した表示です。「省エネ基準達成率」の評価が高いほど省エネ性を持ち、電気代の節約につながります。エアコンの買い替えには初期費用がかかりますが、年単位で電気代が節約できることを考えれば効率的な節約方法だと言えるでしょう。
運転方法による節約を試しても思うように節約効果が見えなかった場合、クリーニングを業者に頼むと高くつくこともあります。エアコンの状態や財布と相談しながら、買い替えも選択肢に入れてみてください。
カーテンやドアを活用する
もっと手軽な方法として、カーテンやドアを活用する方法が挙げられます。同じ側面で、ドアや窓の開閉をなるべく少なくすることも電気代の節約に役立つでしょう。
気温の高い日はとくに、ドアや窓から熱風が入ると室温が上がってしまいます。一度下げた室温をなるべくそのまま維持するためにも、ドアや窓を開け閉めする回数は少なくしたいです。また、開けっ放しにすることも極力避けましょう。
なお、レースカーテンやシェード、ブラインドなどを使って日差しをカットするのも効果的です。夏の強い日差しを遮るだけでも、部屋の温度は上がりにくくなります。昼間の外出時には、カーテンを閉めきって出掛けることをおすすめします。
関連記事:シェードのメリット・デメリットを解説!断熱効果で電気代節約
扇風機やサーキュレーターを併用する
扇風機やサーキュレーターをエアコンと併用するのも効果的です。冷たい空気は下にたまる性質があるため、扇風機で空気を循環させることで効率的に部屋を冷やせます。サーキュレーターであれば、より効果的に空気を循環させられるでしょう。
また、風が体に当たることで体感温度が下がり、冷房の設定温度を下げすぎずに涼しさを感じられます。扇風機やサーキュレーターはエアコンよりも消費電力が少ないため、エアコンは扇風機などを補うイメージで使えば、高い節約効果が期待できますよ。
扇風機やサーキュレーターを活用すれば冷房効率を上げられるため、エアコンの設定温度を少し上げた場合も快適に過ごしやすくなるためおすすめです。
省エネ性能が高いエアコンを選択
さまざまなタイプのエアコンが登場しています。そのなかには、省エネを謳っているものもあるため、買い替え時にはそういったものを選ぶのもおすすめです。 エアコンはどんどん進化しており、新しいものになるほど省エネ機能が高い傾向にあります。
最近登場したものと20年前に販売されていたものを比較すると、年間の電気代が4,000円以上違うものもあるようです。古いタイプのエアコンを使用している方は、思い切って買い替えて使うことを考えてみてはいかがでしょうか。新しいタイプのエアコンは、機能が充実しているなどのメリットもあります。 これから新しくエアコンを購入する方は、以下のことに注意して検討してみてください。
ポイント1 統一省エネルギーラベルをチェックする
エアコンには、「統一省エネルギーラベル」が記載されています。省エネ性能について詳しく表示されているので、チェックしてから検討すると良いでしょう。
ポイント2 室内の広さに合ったものを選ぶ
エアコンは使用する部屋の広さに合わせて選ぶことが大切です。なぜなら、部屋の広さに合っていないパワーのものを選んでしまうと、フル稼働することになり電気代がかかりやすくなるからです。反対に、部屋の広さに合っていない大きなパワーのものを設置すると、部屋を冷やし過ぎてしまったり暖め過ぎてしまったりして、電気を無駄に使用してしまうこともあります。
ポイント3 広い部屋には2台の設置もおすすめ
一人暮らしの方であれば、室内に1台のエアコンで十分対応できると思いますが、家族で生活している方のなかには広いリビングで過ごしている方もいるでしょう。その場合、パワフルな大きなエアコンを1台設置するのももちろん良いのですが、若干小さめのエアコンを2台取り付けたほうが良い場合もあります。大きめのエアコンよりも小さめタイプのほうが省エネ達成基準における基準値が高く、効率良く使用できるものが多い傾向にあるためです。
大きめのものよりも小さめのエアコンのほうが、種類が豊富であるため、希望に合ったものを見つけやすいほか、室内をムラなく適温に保てやすいなどのメリットもあります。コンセントの問題などもありますが、対応可能であればぜひ検討してみてください。
断熱シートを活用する
良くも悪くも、窓は外気の影響を受けやすい特徴があります。冷房を使用する際も暖房を使う場合も、窓の対策をすることで電気代の節約が期待できます。 窓部分に断熱シートを取り入れることで、外気の影響をうけにくくなるので試してみてはいかがでしょうか。
また、室内の適温になった空気が逃げにくくなるのも良いところです。断熱シートはそれほど高価なものではありませんので、使用しやすいことでしょう。
また、断熱カーテンを使用してみるのもおすすめです。断熱カーテンは熱が伝わらない効果があるカーテンで、1年中使用できるのが魅力です。夏の暑さ対策に取り入れたい場合は、遮熱カーテンを選ぶのも良いでしょう。遮熱カーテンは、窓から入り込む光をシャットアウトしてくれるカーテンです。
参考記事:窓際が暑くなる原因は?適切な遮熱対策をしてエコな暮らしをしよう
参考記事:なぜ戸建ての二階は暑いのか?原因と対策方法をご紹介!
外付けブラインドを設置する
ブラインドを設置すると聞くと、多くの方が室内に取り付けるタイプを想像するかもしれません。室内に設置するブラインドでも暑さ寒さ対策をすることができますが、外付けブラインドもおすすめです。もちろん、ブラインドであるため、光の入り具合を自由に調整することも可能です。
エアコンの電気代節約には「外付けブラインド」が効果的
電気代をできるだけ抑えた生活がしたいとお考えの方や、エコな暮らしを目指している方も増えてきているかもしれません。エアコンを可能な限り節約したい方は、前向きに外付けブラインドを検討してみてはいかがでしょうか。ブラインドがない室内と比較すると、外付けブラインドありのほうがエアコン稼働率は圧倒的に低く、場合によっては4分の1まで抑えられます。見た目もすっきりしているので、外観を損なうことなく設置できます。
日射エネルギーをカット
外付けブラインドは、窓の外側で太陽の光をシャットアウトする設備です。つまり、窓から暑い外気が入り込みにくいため、室内の温度が上がりにくくなります。暑い空気は、いたるところから中に入り込みますが、その中でも特に窓などの開口部から流入しやすいと言われています。外付けブラインドが設置されていると、これをブロックできるほか、調整しながらまぶしい光をブロックすることも可能です。
参考記事:ブラインドの種類と特徴を紹介!縦型と横型の違いとは?
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品質機能
外付けブラインドには、ほかにもメリットがあります。ブラインドを調整しながら、室内に風を入れることもできるのです。窓を開けて風を入れようとすると、どうしても暑さを感じますが、外付けブラインドが設置されていれば暑さを感じることなく快適な風を入れられます。 また、外からの視線をブロックできるため、プライバシーを守りたい方にもおすすめです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
季節を問わず、いつも快適な空間で暮らすために、エアコンを賢く使用しましょう。冷房や暖房以外に、送風機能を使用するのもおすすめです。また、断熱シートなどを取り入れることで、手軽にエアコンの電気代を節約できます。このように、気になる電気代はちょっとしたコツと工夫で節約することができるのです。
オスモ&エーデルでは、エアコンを節約したい方におすすめの資材を多数取り扱っています。たとえば、外付けできるブラインドもあるので、設置を検討してみてはいかがでしょうか。室内に取り付けるものよりも、太陽の光を遮ることができるので、夏も涼しくより心地よい空間づくりが期待できるでしょう。
「ヴァレーマ」は耐久性が高く長く使用できるほか、メンテナンスが要らないなどの魅力もあります。 また、ドイツのドレーキップ窓も取り扱っています。この窓の特徴は、機密性が高くなることと断熱性が高いことです。夏は涼しく、冬も温かさを保てるので、季節を問わず快適な空間づくりができます。窓が90度開くため、窓掃除をおこなう時も楽です。