1. 木材保護塗料の種類と仕組み

木材保護塗料は、木材を外部の環境から保護するために使用される塗料です。
木材は天然素材であり、自然環境に晒されると、風雨や紫外線の影響を受けて腐朽や劣化が進行します。
木材保護塗料は、このような劣化から木材を保護するために使用しますが、その種類も多く、どの木材保護塗料がいいのか迷われる方も多いと思います。
まずは一般的な木材保護塗料の種類と仕組みを学んでみましょう。

ペンキ・ニス・ウレタン塗料

ペンキ・ニス・ウレタン塗料は、合成樹脂と溶剤を混ぜた合成樹脂塗料です。
この塗料は、木の表面にプラスチックのような塗膜を形成するため、耐久性が高く、水や紫外線などの悪影響からの保護力が高いのが特徴。
しかしながら塗膜を形成するため、木が本来もっている調湿機能が妨げられ、それが原因で塗膜のハガレ、メクレが起こるとともに、木は呼吸できず、無垢材本来の手触りも損なわれます。傷がつくと部分的な塗り直しが困難なのも特徴です。

水性ステイン塗料

水性ステイン塗料は、合成樹脂と水を混ぜた塗料で、においが少ないのが特徴。
この塗料は、乾燥も速く、比較的扱いやすいのでDIYでは人気があります。
ですが木材を保護するという点において、その保護力は決して高いとはいえません。

オスモカラー

オスモカラーは、植物油を浸透させて木を表面と内側から保護します。保護力が高く、発色も良く、美しい仕上がりを実現できます。
また、塗装した表面が滑らかであり、耐摩耗性に優れ、汚れがつきにくいのも特徴です。
木材保護塗料といっても様々な種類があり、その特徴も一長一短。
まずは塗料の種類の特性を学び、塗料選びを始めましょう。

2. 自然塗料は汚れが付きやすいは間違い。

天然素材である木を活かすのならやはり自然塗料を選びたいという方も多いのではないでしょうか。
しかし、自然塗料は木材の保護力が弱く、汚れがつきやすいのではないか?
そういう印象を持たれる方も多いでしょう。

確かに亜麻仁油などを主成分とした一般的な自然塗料は木に浸透して木材保護を行うので塗膜がなく、むき出しの木材繊維は汚れが付つきやすくなります。
ですがそれは植物油の精製が悪く、植物油の樹脂化が不完全な自然塗料やワックスの話。

ドイツ生まれの木材保護塗料オスモカラーは自然塗料でありながらも汚れにくい木材保護塗料として、スターバックスなどのカフェやオスロ空港のロビーの床にオスモカラーが塗装されています。
革靴で歩いても摩耗に強く、水拭きも可能で、傷がついても簡単に部分補修ができるなど、汚れに強くないという印象はありません。
ドイツは日本と違い、靴を脱がずにフローリングの上で暮らすスタイルが一般的です。
そのような環境下での塗膜強度を実現しているのが植物油由来の木材保護塗料オスモカラーなのです。

3. なぜ、木材が傷むのか?仕組みが分かれば木材保護塗料選びも変わる

基本的に木材は伐採された後も呼吸をし続けています。
この木が持つ調湿機能が無垢材の魅力と言っていいでしょう。
その天然素材の木に塗膜を形成するペンキ・ニス・ウレタンなどの合成樹脂塗料を塗装した場合、木の呼吸は妨げられます。

また、呼吸を妨げられた木は塗膜を破ってまで呼吸をしようとします。
それが塗膜のメクレ・ハガレの原因となるのです。
外装木部の場合は紫外線を含む太陽光で木材の主成分であるリグニンが分解されてしまいます。
リグニンは木が重力に逆らって高く成長するために必要な強度を保つ成分です。
ですから外装木部においてはこのリグニンの分解を抑えることが木材の保護につながるのです。

参考記事:木材の基本知識と種類、特徴を徹底解説!

木材保護塗料オスモカラーは植物油ベースの塗料ですので木に塗膜をはらず、木に深く浸透することで保護力を高めています。
また高度に精製されたオスモカラーは網の目状になっている木の細胞に浸透し、リグニンの分解を抑え、リグニンを繋ぎとめる働きをします。

4. オイル塗装とワックス塗装の違い。

オイル塗装は木の表面を保護するだけでなく、木目や色合いを引き出し美しく仕上げるためのものです。
ワックス塗装は木材の光沢や艶感を出す方法で、主に手触りや汚れの保護などを向上させるために使用されます。
ですからオイル塗装をした後にワックス塗装をするというのが一般的です。
ですが木材保護塗料オスモカラーは植物オイルと植物ワックスがミックスされた木材保護塗料ですので、オイル塗装後にワックス塗装をするという手間がかかりません。
オスモカラーの植物油は木に深く浸透し、木を内部から長期間保護します。
そして植物ワックスは木の表面近くで存在し、手触り向上と汚れから木を保護します。

5. 木を活かす木材保護塗料オスモカラーとは

木材保護塗料オスモカラーは環境先進国ドイツで開発された木材保護塗料。
140年以上もの長い歴史を持つ木の専門家のオスモ社が自社木材製品に塗装をする際に、仕上がりの美しさ、木を保護する耐久性などで満足する塗料が世の中になかったことから自社で木材保護塗料のオスモカラーを開発しました。
オスモ社が独自の技術で不純物を取り除いた植物油(ひまわり油など)を精製。
微細な分子レベルで精製されたオスモカラーは木に深く浸透し、木と一体化した浸透保護層を形成します。
木はそもそも油分を持っています。
ですので植物油がベースのオスモカラーは木によく馴染みます。
この独自の精製法により塗膜をはらず、木の肌触りや木の調湿機能を活かしながらも、優れたはっ水性と耐久性が実現できるのです。
木のぬくもりが大好きでその性質をよく理解すれば木材保護塗料オスモカラーがもたらすさまざまな良い点に気付いていただけるのではないでしょうか。

6. 木のメンテナンス
塗り替えではなく、塗り足していくという考え方

木を長く良い状態に保つには定期的な塗り替えが必要です。
ウレタン塗装の場合、塗り替える際は一度、塗装をすべて落とさないと再塗装ができないので非常に時間がかかります。
ですが木材保護塗料オスモカラーは植物油ベースですので再塗装の際は上塗りするだけ。
手間もかからず定期的な塗り替えが可能です
また傷などの部分的な補修もサンドペーパーをかけ、補修部分に同じ種類のオスモカラーを塗装するだけです。

7. 環境にもやさしい木材保護塗料オスモカラー

オスモカラーは自然の植物油でできており、有害物質を一切含んでいません。
また内装用のオスモカラーはEN71-3ヨーロッパ玩具安全基準とDIN53160ドイツ工業規格唾液溶解テストに合格しており、オスモカラー塗装表面を赤ちゃんがなめても安全です。

参考記事:子どもにやさしい塗料の選び方や特長、使用方法について解説!

合成樹脂塗料と違い塗膜をはらないので合成樹脂によるマイクロプラスチックゴミにもなりません。
そしてISO9001認定を受けた工場は植物油の精製からすべて自社で行い、廃液を一滴も出さないよう管理されています。
環境負荷の低い植物を使用しているため、植物の成長過程で吸収したCO2量から、製造・輸送時におけるCO2排出量を差し引いても二酸化炭素の吸収量が排出量よりも多くなり、地球温暖化の原因になるCO2削減に貢献をしていると言えます。