ZEB Net Zero Energy Building の実現
前田建設工業は、100周年事業として新技術研究所を建設しました。茨城県の取手市役所の隣の高台に建てられた施設です。その敷地内には、オフィス棟・実験棟など4棟の施設が併設されています。当社製品は、主にオフィス棟で採用されています。
オフィス棟は、知的生産性向上と環境負荷低減などを実現する次世代のオフィスです。この建物は、ネットゼロエネルギービルディングですので、様々な環境配慮型の設備を使い省エネ化を実現しています。そのひとつとなる日射コントロールには、建物の南面ファサードに外付けブラインドを設置し、断熱Low Eガラスの組み合わせで一年を通して、日射遮蔽・採光が自由にできるように設計されています。とにかく効率よく、合理的に日射をコントロールし、執務室を快適に保てるように外皮性能を高めました。
ただ、次世代オフィスを目指すにはこれだけはありません。屋外の日射コントロールは、夏場、春・秋の中間期に最も日射遮蔽効果を発揮します。一方で冬場はどうでしょうか。日射取得のために外付けブラインドを全開にして日射取得することも有効な省エネ方法となります。しかしながら、その使い方は、執務室を暖めるにはとても有効ですが、オフィス内では眩しさを感じます。そこで、太陽光を最大限に活用するために室内の取付した電動ブラインドを使って採光しながら眩しさを感じることを防ぎます。
当社オリジナルの太陽追尾機能付ブラインドシステムを採用
建物に採用されているブラインドコントロールシステムは、ZEB採択案件であるということと、ブラインドは自動制御してこそ最も有効な日射コントロールシステムとなりますので、当社オリジナルの太陽追尾機能付のシステムが採用されています。このブラインドシステムは、BEMSとも連動できるオープンシステムになっています。今後のビルシステムのスタンダードになる可能性もあるKNXをベースとし、空調の熱源と室温を見ながら外付けブラインドと室内ブラインドを切り替えて太陽エネルギーを最大限活用し、ZEBを実現しています。
また、この建物のトップライトにはボイドタイプの採光システムが採用され、その採光調整を当社トップライト用のロールスクリーンが行っています。当社が目指すサンライトマネジメントを実現するために持っている製品ラインナップをフル活用した2018年の大きな納入事例のひとつとなっています。