フローリングのワックスがけは、表面の艶を出し美しく見せるだけでなく、ワックス材のコーティングにより傷がつきにくい、掃除がしやすいなどのメリットもあります。定期的にワックスがけを行えばフローリングをきれいな状態で保てますが、ワックスはどれくらいの頻度で行えばいいのでしょうか。


本記事ではワックスがけの適切な頻度やタイミングについて解説するとともに、ワックスがけにおすすめの時期、ワックスがけの手順もご紹介します。艶のあるきれいなフローリングを維持したい、艶を復活させたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

ワックスがけの頻度はどのくらい?

ワックスがけの頻度はどれくらい?

フローリング表面の種類にもよりますが、ワックスがけの頻度は半年~1年に1回のぺースが一般的です。

ちなみに賃貸物件の床をワックスがけする場合は、注意が必要です。賃貸物件に手を入れる場合、大家さんまたは管理会社に相談することをおすすめします。「ワックスがけすればきれいになるのだからいいだろう」と安易な気持ちでワックスをかけてしまうと、後々トラブルになる可能性もあります。契約書を読み、分からなければ管理会社などに連絡して許可を得てから行いましょう。

ワックスがけをした方が良いのはどのようなとき?

頻繁には必要ないワックスがけですが、もしワックスが剥がれているようであれば期間を気にせずワックスがけをしましょう。

ワックスが剥がれているかどうかの判断基準は以下のとおりです。

● フローリングの艶がなくなった
● フローリングにまだらな部分がある
● フローリングが変色している
● フローリングにひび割れがある
● フローリングが黒ずんでいる
● フローリングがべたつく

ワックスは摩擦や紫外線で劣化が進みます。そのため日が当たりやすい部屋や、人の行き来が多い廊下やキッチンなどでは、ワックスのコーティングが思ったより早く剥がれることがあります。

上記のような症状が見られたときは、早めにワックスをかけ直しましょう。なおその場合はいったんワックスを全て剥がしてからかけ直すのが基本です。全体をむらなく仕上げるためにも、そのままワックスがけしないよう注意しましょう。

ワックスがけにおすすめの時期

ワックスはしっかり乾かす必要があるため、かける時期には注意が必要です。春と秋は気温も湿度もちょうど良く、ワックスがけにおすすめの時期です。一方で湿度の高い梅雨の時期や気温の低い冬場は、ワックスが十分に乾かない可能性があります。ワックスの乾きが悪いまま家具などを置くと、カビが生える原因になってしまうでしょう。気温の高い夏場はワックスの乾きが早すぎて、むらなく伸ばしにくいといったデメリットがあります。

ただし春や秋でも季節はずれの高温で暑すぎると感じる日は、夏場と同様にワックスが早く乾きすぎてしまう懸念があるため避けた方が良いかもしれません。窓を開けて快適に過ごしやすい時期を目安に、天気の良い日を選んでワックスがけを行いましょう。

フローリングにワックスをかける簡単な手順

フローリングにワックスをかける手順について

フローリングにワックスをかけるための、簡単な手順を紹介します。

フローリングを掃除する

動かせるものは別の部屋などに移動させ、フローリングをきれいに掃除しましょう。まず掃除機やフロアワイパーなどを使って、床表面のゴミやほこりを取り除きます。そして固く絞ったぞうきんで水拭きをしましょう。べたつきや黒ずみが気になる部分は、住居用洗剤や薄く溶いた中性洗剤を使うと落としやすくなります。

特に目地の部分は汚れがたまり安いため、丁寧に汚れを落とすことがワックスのきれいな仕上がりにつながります。水拭きの後はしっかりと乾かしましょう。この後ワックスの剥離剤を使う場合は、製品の使い方に従って使用してください。

マスキングテープで養生する

ワックスをかける前にマスキングテープで養生しましょう。養生とは汚れがつかないように保護することです。巾木やドア、ドアストッパー、窓などワックスがつくと困る部分に、あらかじめ養生用のマスキングテープを貼っておきましょう。養生用のマスキングテープにはさまざまな幅のものがありますが、5cm以上の幅のものやテープとシートが一体になっているものを使用すれば十分なカバーができます。

ワックスをかけて乾燥させる

床がきれいになり養生まで終わったら、さっそくワックスをかけていきます。足跡を残すことがないよう、部屋の出口から遠い場所から出口に向かってかけていきましょう。フローリングの目に沿って一方向に塗るときれいに仕上がりやすくなります。少量ずつ使用し、むらなく伸ばしましょう。ワックスをかけ終わったら乾燥させます。製品によって乾燥時間は異なりますが、定められた時間十分に乾燥させてください。

ワックスを二度塗りして完了!

ワックスが乾燥したら2度目のワックスがけをします。1度目と同様に、部屋の奥からフローリングの目に沿って塗っていきましょう。こうすることでコーティングの力が高まり、艶も増します。2度目のワックスが乾燥したら完了です。

関連記事:フローリングのワックスがけの方法を紹介!

ワックスをかけられないフローリングに注意

フローリングの材質によっては、ワックスがけができない場合もあります。以下のフローリングの場合は注意しましょう。

無垢材のフローリング

無垢材のフローリングの場合、基本的にワックスがけは必要ありません。無垢材とは一つの木から切り出した一本続きの木を素材にしたもので、木のぬくもりや肌触りを感じられるのが特長です。ささくれが目立ってきた場合などにはワックスがけも有効ですが、無垢材にはこぼした液体が染み込んでしまう特徴があるため、どのようなワックスでも使えるわけではありません。

もし無垢材のフローリングにワックスをかけるなら、専用のものを用意しましょう。またもともとウレタン塗装がされている場合は、専用の塗装剤を使用してメンテナンスする必要があります。

関連記事:無垢フローリングのお手入れについて

ノンワックスフローリング

ノンワックスフローリングとは床材の表面に保護フィルムが貼られているフローリングのことで、床材を傷や衝撃から守り、長く艶感を楽しめるのが特長です。そのため基本的にワックスの必要がなく、誤ってワックスをかけてしまうと保護フィルム本来の機能が損なわれ、質感を悪くする恐れもあります。滑りやすくなってケガにつながることもあるため、ノンワックスフローリングの場合はワックスがけをしないようにしましょう。

まとめ

フローリングのワックスがけの頻度は高くなく、半年~1年を目安に行うだけで十分ワックスの効果を維持できます。春や秋など暖かく湿度があまり高くない季節を選び、天気の良い日にワックスがけに挑戦してみてください。

床の材質によってはワックスが必要ないものや、使用するワックスを選ぶものがあります。特に無垢材は素材の風合いを損ねないためにも、無垢材にも使えるワックスを使用することが大切です。
木材保護塗料オスモカラーには、フロアークリアーという床用シリーズがあります。無垢材だけでなく複合フローリングやコルクなど、木質無塗装フローリングの塗装におすすめ。木の風合いを守りながら、汚れにくいフローリングを保ちたいなら、ぜひオスモカラーの床用塗料をチェックしてみてください。
そして、オスモカラーフロアークリアー塗装後のフローリングのワックスがけには、オスモワックスアンドクリーナーがおすすめです。

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