家のフローリングとして使われることが多い無垢材ですが、その特徴や種類をご存知でしょうか。身の回りでよく見かけるものの「無垢材について漠然とした情報しか知らない」という方も多いでしょう。

一口に「無垢材」と言っても、さまざまな樹種の無垢材があります。用途やデザイン性を考慮した上で生活に取り入れると、木のぬくもりや快適さを感じられるのでおすすめです。

本記事では、無垢材の特徴や他の木材の種類、無垢材を使うメリット・デメリット、針葉樹や広葉樹に分けた際の無垢材の種類や特徴と、無垢材に使用される塗料とその使い方の手順、日常のお手入れ方法など無垢材に関する情報を幅広く説明します。

マイホームに無垢材を使いたいと思っている方や、樹種ごとの特徴を知りたい方は本記事を読んで無垢材に詳しくなりましょう。

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無垢材とは?

無垢材とはどのような木材なのでしょうか。

無垢材とは「天然無垢の木材」の意味で、丸太から切り出した自然な状態の一枚板を加工して使う、古くから親しまれている木材です。

木を伐採した後十分に乾燥させてから加工され、テーブルや椅子などの家具から住宅の内装や構造材まで、生活を支える幅広い分野で使用されています。

 

無垢材の特徴

無垢材には、天然の木ならではの色や香りを楽しめる以外にも多くの特徴があります。

自然な状態の一枚板を加工した無垢材は、接着剤などの化学製品を使わずに仕上げられている人体にも環境にも優しい木材です。そのため、人工的な建材には無いナチュラルさがあったり、樹種や木材の産地によって異なる唯一無二の美しさを楽しんだりできます。

他にも、空気中の湿度や温度に合わせて変化する点や、熱の伝導性が低い点なども無垢材の持つ特徴の一つです。

無垢材のメリット・デメリットについて詳しくは後述しています。

 

無垢材以外の木材の種類

無垢材以外の木材には、どのような種類があるのでしょうか。ここでは、代表的な3種類の木材を紹介します。

無垢材(集成材)

小さく切られた木材片を継いで接着し、1枚の板に仕上げた木材を集成材(しゅうせいざい)と呼びます。

統一感のある色味や木目を持ち、一枚板を加工した無垢材よりも反りにくく強度が一定なため扱いやすいのが大きな特長です。

 

挽き板(ひきいた)

挽き板は、無垢材を2〜4ミリメートルほどの薄板にしてから加工した木材です。

無垢材の薄板を合板で作られた「基材」と呼ばれる土台部分に接着して仕上げられています。表面に十分な厚さがあるため主にフローリングなどに使用され、その見た目や質感は一枚板から作られた無垢材とあまり変わりません。

 

突板(つきいた)

突板とは、無垢材を0.2〜0.5ミリメートルほどの薄板にしてから加工した木材です。

こちらも挽き板と同じ構造で、無垢材の薄板を基材に接着して仕上げます。表面が薄いため一枚板から作られた無垢材よりも手触りが硬いのが特長です。

無垢材や挽き板よりも安価で、家具、フローリング、内装用建材など幅広く使用されています。

 

無垢材のメリット

 

無垢材を使うメリットにはどのようなポイントがあるのでしょうか。ここでは無垢材から得られるメリットを4つ紹介します。

木のぬくもりを感じられる

無垢材を使用するメリットの一つは、木のぬくもりを感じられることです。

現代ではその扱いやすさや利便性から、集成材などの加工された木材を使用して家を建てる方も少なくありません。

しかし、天然の木が持つ美しい断面をそのままフローリングにできる無垢材には、特有の自然なぬくもりがあります。加工された建材やコンクリートなどには出せない良さを感じることができるでしょう。

 

調湿性がある

無垢材のメリットの一つに調湿機能が挙げられます。

調湿機能とは、無垢材が空気中の水分を吸収したり放出したりする作用です。無垢材に使われている天然の木が持つこの特性により、室内の湿度を一定に保てるメリットがあります。

ジメジメした梅雨や湿気の多い夏には、無垢材が水分を吸収して部屋の湿度を下げる働きをし、寒く乾燥する冬には、無垢材が水分を放出して部屋の空気が乾燥するのを防ぎます。

無垢材の持つ調湿作用は、1年を通じて快適な生活をサポートしてくれるでしょう。

 

素足でも過ごせる快適性

素足でも過ごせる快適さがあるのも無垢材が持つメリットの一つです。

無垢材のフローリングは、床の冷たさを感じにくく、寒い冬の日でもコンクリートなどと違って底冷えが軽減されるでしょう。

これは、天然の木が持つ保温機能から生じるメリットです。天然の木は、繊維の中に多くの気泡を含んでおり、その気泡による保温性から底冷えを軽減してくれる仕組みになっています。

また、無垢材の熱伝導率は他の建材よりも小さいため、肌の熱を奪わず、素足に優しいぬくもりを感じさせてくれるでしょう。

無垢材の持つ木特有の優しい踏み応えや、ずっしりとした安定感を足の裏から感じながら素足で快適に生活できるのは大きなメリットです。

 

インテリア性が高い

無垢材のメリットの一つに、インテリア性が高いことも挙げられます。

無垢材にはさまざまな樹種があり、その色味や木目などにこだわって組み合わせると部屋のインテリア性を高められます。

例えば、床や壁の無垢材の樹種を異なるもので組み合わせたり、好きな色味に近い無垢材で作られた椅子やテーブル、ラックなどをインテリアに取り入れたりするのも良いでしょう。

また、無垢材のフローリングを施工する際は、張り方に個性を出してインテリア性を高めるのも良い方法です。

一般的なフローリングは「定尺張り」と呼ばれる張り方で施工されています。この張り方は、同じ長さの無垢材の板を一定の間隔で交互にずらしながら張るデザインです。定尺張りの仕上がりもきれいですが、ここでは部屋のインテリア性にこだわりたい方に向けて、無垢材のおしゃれな張り方を4つ紹介します。

  • ヘリボーン張り:無垢材の板をハの字に張っていくデザインで、特に無垢材の接地面を45度に加工して張り合わせたものは「フレンチヘリボーン張り」と呼ばれています。北欧テイストの家や海外の住宅のようなおしゃれな空間におすすめです。
  • 市松張り(いちまつばり):同じ長さの無垢材の板を一つの正方形になるように組み合わせて張るデザインで、木目の色合いや大きさを変えると雰囲気が変化します。どこか懐かしいレトロな雰囲気を持つ空間に合うでしょう。
  • 斜め張り:壁に対して無垢材の板を斜めに張るデザインです。視覚的に奥行きを感じられるため、特殊な間取りや印象を変えたい空間に使うと良いでしょう。デザイン性を重視する方にも人気の張り方です。
  • 乱尺張り(らんじゃくばり):無垢材の板の継ぎ目がランダムで、さまざまな長さの板を組み合わせるデザインの張り方です。無垢材の持つ木目を楽しむことができ、比較的リーズナブルに仕上げられるのも魅力の一つでしょう。

 

再生可能な資源

無垢材は再生可能な資源なのもメリットの一つです。

無垢材は、天然の木から生まれた自然素材なので、持続可能な資源として近年注目が高まっています。天然の木材は、他の資材と比較すると製造時のCO2排出量が少なく、木が育つのに必要なのは主に水と太陽エネルギーなので、地球に優しい資源といえます。

一定の決まりに従って森を育てながら資源として利用すれば、天然の木材は永久に使用可能なサステナブル素材です。

 

無垢材のデメリット

メリットの多い無垢材ですが、反対にデメリットにはどのようなポイントがあるのでしょうか。ここでは無垢材のデメリットを3つ見ていきましょう。

膨張や収縮する性質がある

前述した無垢材の膨張や収縮の性質はデメリットにもなり得るポイントの一つです。

調湿作用で無垢材が膨張したり収縮したりを繰り返すと、施工したフローリングの板に隙間ができたり、壁板が反ったりする原因になる可能性があるからです。

しかし、このデメリットは加工時に工夫をすると防ぎやすくなります。

あらかじめ十分に乾燥してあり含水率が調整されており、かつ、反り等の動きが出にくい加工がしてある無垢材を使うと施工後のトラブルを回避できるでしょう。

 

色味や模様のバラつきがある

同じ樹種でも個体によって色味や木目にバラつきがあるのが無垢材のデメリットの一つです。

一般的に、無垢材の芯材(赤身)と呼ばれる丸太の中心部分と、辺材(白太)と呼ばれる丸太の外側に面している部分の色味や木目は大きく異なります。これは天然素材が持つ特長の一つです。部位によっても硬さが異なることがあります。

色味や木目のバラつきだけではなく、枝があった部分が木目の途中に丸い模様として現れる「節」や、木の外皮が何らかの理由で成長せずに木目に入り込んだ「入り皮」などは、見方を変えれば「自然界が作り出した天然のアート」と捉えることもできます。

無垢材特有の天然のアートを家の中に取り込んで、経年変化を楽しむのもおすすめです。

 

定期的なメンテナンスが必要

無垢材のデメリットの一つに、定期的なメンテナンスが必要なことが挙げられます。

無垢材は天然の油分を含んでいます。しかし、時間が経つとこの油分が減り、艶が消えたりカサカサした手触りになったり、傷や汚れが目立ちやすくなってしまうでしょう。

そのため、無垢材の持つ艶感や優しい手触りを長く楽しむには、自然塗装のワックスなどで定期的なメンテナンスをする必要があります。

しかし、無垢材に限らずどのようなフローリングでも基本的なメンテナンスは必要です。

無垢材のフローリングの場合、毎日の手入れは基本乾拭きで良いので負担は比較的少なく済むでしょう。

 

無垢材の種類

無垢材は、大きく分けて針葉樹と広葉樹に分類されています。ここでは、それぞれの樹種の無垢材の持つ特徴を詳しく見ていきましょう。

針葉樹とは

針葉樹とは、尖った葉を持ち成木までの期間が短い樹種を指します。

針葉樹はまっすぐ大きく育つ木が多く、木造住宅などの構造材から天井やフローリングなどの内装材まで幅広く使われています。針葉樹を製材すると木目がまっすぐ入りやすいのが特長で、軽くて柔らかいため加工がしやすく人気です。広葉樹と比較すると安価な無垢材を手に入れやすいでしょう。

ここでは、4種類の針葉樹の特長を詳しく説明します。

パイン

パインは針葉樹の無垢材の中でも普遍的な人気がある木材の一つです。

パインは世界中に分布しているため無垢材として広く普及しており、建築の構造材やフローリングなどの内装からテーブルや椅子などの家具まで幅広く利用されています。

素朴なあたたかみを感じられる木材で、時間の経過とともに味わい深い見た目に変化していくのが特長です。家族が集まるリビングの床などによく使われます。

無垢材の中では比較的安価で、伐採国や地域によって材質や風合い、強度などが異なります。

 

スギ

スギは針葉樹の無垢材の中でも、日本中に植林されている代表的な国産木材の一つです。

スギはまっすぐな木目が美しく、心材は赤っぽい色、辺材は白っぽい色をしています。柔軟性があるため加工しやすく、どのような空間にも比較的相性が良く使いやすいでしょう。

フローリングとして施工すると、スギのなめらかな肌触りが素足に心地良く人気があります。優しいスギの香りが漂う空間は、赤ちゃんや小さい子どもがいる方にも人気です。

 

ヒノキ

ヒノキは針葉樹の中でも、日本を代表する木材の一つです。

ヒノキは油分が豊富で柔らかく、傷に強く耐久性に優れているため伊勢神宮や全国の神社・仏閣の内装材として広く利用されているのが特徴です。

「ヒノキチオール」と呼ばれるヒノキ特有の芳醇な香りは、アロマセラピーの香料として知られています。古来から浴槽に使用されており、温泉でヒノキ風呂を見かけたことがある方も多いでしょう。その耐久性や香りから、家の柱や家具にも好んで使われます。

無垢材の中では高級な部類に入り、時期によって価格が変動しやすいです。また「木曽ヒノキ」や「吉野ヒノキ」と呼ばれるブランド木は希少性が高く、その美しさから人気があります。

 

アカマツ

アカマツも針葉樹の中でも人気の高い木材の一つです。

アカマツは油分が多く、耐久性や弾力性に優れているため建物の構造部材として広く使われています。世界中に分布しているので無垢材として広く普及しています。

施工当初は白色が強いですが、経年変化でやや黄色みを帯びて深みのある色へと変化するのが特徴です。自然に近いナチュラルな色味はシンプルな部屋にもよく似合うでしょう。

無垢材の中では比較的安価で、前述したパインと同じく地域や伐採国によって風合いや強度などが異なります。

 

広葉樹とは

広葉樹とは、葉が広く大きく茂るタイプの樹木です。

硬くて重さと強度があるため傷が付きにくいのが特徴で、家具やフローリング、楽器など幅広く使われています。広葉樹を製材すると複雑でユニークな木目が出やすく、美しい仕上がりになるのも特長です。また、針葉樹と比較すると樹種の品目も多く、価格帯もさまざまです。

ここでは、8種類の広葉樹を詳しく説明します。

オーク

オークは広葉樹を代表する木材として知られています。

オークが育つ地域によって色味や硬さが異なりますが、明るい茶色に近い色味は幅広い年代から人気です。シックで美しい木目の高級感溢れる見た目が特徴です。

オークは耐久性や耐水性にも優れているため、古くからウイスキーの樽や船舶、家具などに使われてきました。テーブルや椅子などの家具やフローリングなど、幅広い用途に使える無垢材です。

高級な見た目に反し、オークは広葉樹の中でも比較的手頃な価格で手に入りやすいでしょう。

 

ウォールナット

ウォールナットは広葉樹の中でも高級な木材です。

ウォールナットは落ち着いたシックな色合いと重厚感のある美しい木目が特長の無垢材です。美しさだけではなく、耐久性が高く、加工をしやすいのも魅力の一つでしょう。

ウォールナットは広葉樹の中でも高級な樹種で、チーク・マホガニーと並ぶ「3大銘木」として知られています。特に「ブラックウォールナット」は無垢材の中でも高級材として有名です。濃い茶色と深みのある黒色が混ざりあった美しさは、世界的に有名な家具メーカーや楽器職人が好んで使用しています。

 

タモ

タモは主に北半球の寒冷地に自生している広葉樹の木材です。

落ち着きのある明るい黄みがかった白色で、美しい木目が入っているのが特徴です。硬く粘り気がありますが加工しやすく、その固さと弾性を活かして野球のバットやテーブルなどの家具、事務所の応接間、役員室、リビングルームなど幅広い用途に使われています。

高級感がある見た目の通り、タモは広葉樹の中で高価で扱われています。

 

チェストナット(クリ)

チェスナットは広葉樹の中でも人気のある身近な木材です。

チェスナットは薄い茶色系で木材全体を見ても色ムラが少なく、存在感のある力強い木目が入っています。強度があり耐湿性に優れていることから、キッチンやお風呂場などの水回りやフローリングにも適しています。

また、クリの木には「タンニン」と呼ばれる成分が多く含まれているのも特長です。タンニンは害虫を寄せ付けない性質があることから、全国の神社・仏閣の土台に使用されてきた歴史があります。

チェスナットは広葉樹の中では比較的手頃な価格で手に入りやすいでしょう。

 

アカシア

アカシアは東南アジアを原産とする広葉樹で、人気の高い木材です。

アカシアは淡黄色や茶色が混ざり合ったユニークで美しい木目が特徴です。見た目のユニークさから、部屋のアクセントとして取り入れる方も少なくありません。

主にタイやベトナムなどの東南アジアで植林・加工された無垢材で、家具やフローリングだけではなく、サラダボウルやお椀など木製の食器にも加工されています。

アカシアは、広葉樹の中でも比較的安価な無垢材で手に入りやすいのも魅力の一つです。

 

バーチ

バーチは広葉樹の中でも白やピンクの色味を代表する木材です。

バーチは、明るく美しいピンクの色味とキメが細かく滑らかな肌触りが特長の無垢材で、「サクラ材」の名称でも親しまれています。木材に適度な硬さがあり、扱いやすいため家具やフローリングとして高い需要があります。

ヨーロッパからアジアの寒冷地にかけて広く自生しており、日本の白樺(しらかば)も同様の樹種です。

美しい見た目のバーチは広葉樹の中でも比較的手頃な価格で手に入れやすく、人気があります。

 

チーク

チークは広葉樹の中でも高級材の定番として広く知られている木材です。

チークは艶感が美しい深い茶色の無垢材です。油分を豊富に含んだしっとりとした触り心地で耐久性があり、加工性や寸法安定性にも優れています。

古くから東南アジアの寺院の構造材や船舶の甲板などにも使用されており、内装、高級家具や楽器など幅広く使われています。経年変化を楽しめる無垢材でもあり、使い込むほど艶感が増し、黄金色へと変化していく様子はチークの醍醐味でしょう。

チークはウォールナット、マホガニーと並ぶ「3大銘木」の一つで、高値で扱われています。

 

メープル

メープルはカナダのメープルシロップでも広く知られている広葉樹の木材です。

緻密できめ細かく美しい木目を持つメープルは、白っぽいベージュ色をした清潔感ある色味が特長です。メープルの木材は重みがあり、衝撃に強く耐摩耗性にも優れていることから、野球のバットやボーリングのレーンにも使用されています。

メープルは広葉樹の中でも高級で、比較的高価で扱われています。

 

無垢材に使用される塗料の種類

無垢材の表面に使用される塗料の種類には、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは塗料の種類を3つ紹介します。

造膜タイプ

無垢材に使用される塗料の一つに造膜タイプがあります。

コーティング塗装とも呼ばれるこの方法は、無垢材の表面に樹脂の塗膜を作り表面を保護するタイプの塗料です。

無垢材の樹種特有の手触りや質感、調湿作用は薄れてしまいますが、汚れや乾燥から無垢材の表面を保護して木目や木の色を鮮やかに見せることができるのがメリットです。

また、一般的に増膜タイプの塗膜は水分を通さないため、水のダメージにも強くなるのも良い点でしょう。

 

浸透タイプ

浸透タイプも無垢材に使用される塗料の一つです。

オイル塗装や自然塗装とも呼ばれるこの方法は、無垢材に植物油や天然由来のワックス成分を徐々に浸透させて表面を保護する方法です。

表面の保護力は造膜タイプより落ちますが、無垢材の自然な質感や美しい木目を残しやすいのが特長です。無垢材の持つ木のぬくもりを生かしたいなら、浸透タイプの塗料をおすすめします。

 

無塗装

無塗装は、その名の通り無垢材に何も塗布していない状態のことを指します。

無垢材は無塗装で使っても問題はありません。経年変化をより楽しみたい方や、無垢材の持つ木の魅力を味わいたい方も少なくないでしょう。

ただし、無垢材の表面に加工が無いため、傷がつきやすかったり食べこぼしなどの汚れがシミとして残りやすかったりします。床の傷みやシミを、無垢材の味わいや家族の思い出として前向きに捉えられる方に向いているでしょう。

しかし、傷やシミなどの汚れは年月が経つと黒ずんで目立ちやすくなります。無垢材の表面がむき出しなので水気や乾燥の影響を受けやすく、無塗装のままだと無垢材の劣化を早めてしまう可能性も高くなるでしょう。

前述した浸透タイプの塗料には、無垢材の持つ自然な風合いを保ちながら表面を保護できる自然派塗料も多くあります。無垢材を長く楽しむためにも、塗料を使ったケアを検討してみましょう。

 

無垢材にオイルやワックスを塗装する手順

ここでは、木の質感や調湿作用を残しながら無垢材の表面を保護する「浸透タイプ」のオイルやワックスの塗装手順を紹介します。

小さい子どもやお年寄りがいる方や自然派の素材を好む方は、国内でも手に入りやすい植物系自然塗料のオイルやワックスを使うのがおすすめです。

無垢材の表面がカサカサしてきたり色褪せたりしてきたら塗装のタイミングです。床面のホコリや髪の毛などを取り除いたら以下の手順で塗装していきましょう。

  1. オイルやワックスの塗料を雑巾やウェスなどに取り、丁寧に塗り広げていきます。この時、着色系の自然塗料を使う場合は、数回に分けて色を重ねると色ムラなくきれいに仕上がります。
  2. 余分なオイルやワックスが残らないように、乾いた雑巾で優しく乾拭きをしましょう。
  3. 無垢材の表面が濡れ色になりよく乾いたら完成です。

 

無垢材の日常のお手入れ方法

無垢材は日常的にどのような方法でお手入れをしてあげれば良いのでしょうか。ここでは無垢材を長く美しく保つためのお手入れ方法を説明します。

無垢材の基本的なお手入れは「乾拭き」です。無垢材は水に弱く、過剰な水拭きを繰り返すと木材が膨張したりカビが生えたりする原因になってしまいます。

水拭きの頻度は1カ月〜3カ月に1回程度に留め、雑巾を硬く絞り余分な水分が床に染み込まないように注意しましょう。

普段のお手入れに加えて、半年〜1年に1回程度、無垢材を痛めない専用のクリーナーを使って汚れを落とします。お手入れをする無垢材の表面のホコリや髪の毛などを取り除いたら、乾いた布を使って全体にクリーナーを塗りましょう。汚れがひどい場所から取り掛かり、少しずつ範囲を広げながら優しく汚れを落としていきます。

無垢材はデリケートな素材なので、洗浄力が強いものや強い薬品を使うとシミや傷みの原因になってしまいます。クリーナーの成分をきちんと確認しておき、分からない場合は施工業者などへ確認しておくと安心です。

また、生活の中で「無垢材の撥水性が落ちてきたな」や「フローリングが痛んでカサカサしてきたな」と感じたら、再塗装のタイミングです。前述した塗装の手順を参考にしながら、木目に沿って丁寧に塗装しましょう。

 

まとめ

本記事では、無垢材の特徴やメリット・デメリット、針葉樹と広葉樹に分けた無垢材の種類や特徴と、無垢材に使用される塗料とその使い方の手順、日常のお手入れ方法など無垢材に関する情報を幅広く説明しました。

無垢材に使える自然由来の塗料やメンテナンスに使えるクリーナーを探している方は「オスモカラー」や「オスモフローリング」など「オスモ&エーデル」の製品をぜひご検討ください。

オスモカラーは植物由来の成分を主体とした塗料で、主にひまわり油、大豆油、アザミ油などの「植物油」と「植物ワックス」をベースに作られた木材保護塗料です。無垢材がもつ天然の木の美しさを引き出しながら表面をしっかり保護し、木の調湿機能を妨げません。オスモカラー フロアークリアーやフロアーカラーがきちんと塗装されたフローリングは水拭きができ、オスモ専用メンテナンス製品もあり、お手入れが簡単な点も魅力です。

また、オスモ&エーデルでは、オスモカラー塗装済みのオスモフローリングのご用意もございます。こちらもあわせてご検討ください。

オスモ専用メンテナンス製品:「オスモウォッシュアンドケアー」は自然由来の植物油洗剤で、環境負荷が低い水拭き用洗剤です。無垢材へ水拭き使用ができ、掃除と同時に表面をケアする成分が含まれています。

オスモワックスアンドクリーナー」は、植物ワックス由来のクリーナーで、オスモカラー塗装表面のワックスがけと汚れ落としができ、撥水性や防汚性を向上させます。

自然由来の塗料やクリーナーを使いながら無垢材の美しさを引き出し、長く楽しみましょう。

 

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