私たちの身の回りの木材からできた製品にはどのような物があるでしょうか。ダイニングテーブル、椅子、机、棚、家の床材などさまざまなアイテムがあるでしょう。どの製品も、一般的に表面を保護する目的で塗装が施されていますが、その種類や効果はさまざまです。

そんな塗装の中でも、今回は「ウレタン塗装」に注目して、そのメリットや他の塗装方法との違いなどを学んでいきましょう。

本記事では、木材のウレタン塗装についてその種類や特徴、メリット・デメリット、使用時の注意事項やメンテナンスの方法などを詳しく紹介します。お気に入りの家具の塗装方法やメンテナンスに悩んでいる方は、本記事を読んでウレタン塗装のメリットやデメリットに詳しくなりましょう。

 

ウレタン塗装とは?

ウレタン塗装とは「ウレタン塗料」と呼ばれる塗料を使用して木の表面を保護する塗装です。

一般的な塗料は、顔料・樹脂・添加剤・水もしくは溶剤の成分で構成されています。この中の「樹脂」がウレタン素材のものがウレタン塗料と呼ばれています。この部分がシリコンやフッ素に変わると異なる塗装剤になる仕組みです。

近年のウレタン塗料は主に「アクリルポリオール樹脂」を主材とする「アクリルウレタン樹脂塗料」が使われています。ウレタン塗装の仕上がりは、木の表面がこの樹脂膜で保護されるため、ツルツルとした滑らかな手触りに仕上がるのも特長です。

 

ウレタン塗装の種類

ウレタン塗装には大きく分けて「水性塗料」と「油性塗料」の2種類に分けられ、さらに「1型液」と「2型液」の性質に分けられます。ここではそれぞれの違いを見ていきましょう。

 

水性塗料と油性塗料

ウレタン塗装には、大きく分けると「水性塗料」と「油性塗料」の2種類があります。

「水性塗料」は、水で薄めて使う水ベースの塗料です。水性塗料は比較的安価で買い求めやすく、塗料の臭いが強すぎず優しめですが、油性の塗料に比べて耐久性が低くツヤ感が落ちやすい面もあります。水ベースなので赤ちゃんや小さい子供がいる家庭でも使いやすいのが魅力です。

一方「油性塗料」は、溶剤で薄めて使用する塗料です。油性塗料の溶剤には主にシンナーが使われます。水性塗料に比べると耐久性の高さが魅力ですが、油性塗料は比較的高価で強い臭いがあります。シンナーは有害物質なので、赤ちゃんや小さい子供が触れないように管理には十分な注意が必要です。また、家の中を塗装すると数日間は匂いが残るので、使用する際には対策する必要があります。

塗料を使用する目的や予算に沿って、これらの特徴を踏まえてどちらを使うか決めると良いでしょう。

関連記事:水性塗料と油性塗料の違いとは?メリット・デメリットやどちらを使用するのが良いか解説

 

1液型と2液型

ウレタン塗装の塗液は1液型と2液型にも分類ができます。

1液型の塗料は、主剤缶の塗液を薄めて塗装を行います。この際に水で薄めて使用する塗料が水性塗料、シンナーで薄めて使用する塗料が油性塗料です。1液型の塗料は比較的安価で手に入りますが、塗液の乾燥に時間がかかり、塗装後の耐久性は2液型に比べると低めです。

2液型の塗料は主剤缶の塗液に「硬化剤」を混ぜ合わせて塗装を行います。1液型に比べると塗料が高価ですが塗液の乾燥時間が早く、耐久性が高い仕上がりなのが特長です。しかし、2液型の塗料と硬化剤の分量を正しく混ぜて使用しないと硬化不良など仕上がりに影響が出るため、規定の分量を守り使用する必要があります。

 

ウレタン塗装のメリット

ウレタン塗装には多くのメリットがあります。ここではウレタン塗装の主なメリットを6つ紹介します。

塗膜がヒビ割れにくい

ウレタン塗装のメリットの一つは、塗膜がヒビ割れにくいことです。

ウレタン塗料には樹脂成分が含まれており、ゴムのような弾力性を持っています。そのため、天然の木が空気中の湿度によって伸縮する調湿作用に柔軟に対応し、経年劣化によるヒビ割れが起きにくいメリットがあります。

 

キズに強い

ウレタン塗装はキズに強いこともメリットの一つです。

ウレタン塗装の塗料は木の表面への密着性が高いため、厚みのある塗膜が表面をしっかりと保護してくれます。

身の回りのダイニングテーブルや椅子が柔らかい木を加工して作られている場合、少しの衝撃でキズや凹みが付きやすいですが、ウレタン塗装で表面を保護していればある程度のキズや凹みから守ってくれるでしょう。

また、ウレタン塗装は、木の表面を保護する樹脂塗膜の厚さをコントロールできます。例えば、多くの人が利用する店舗用の長テーブルは塗膜を厚くしてキズを防いだり、自宅の飾り棚は木の自然さを生かすために薄い塗膜にしたりするなどです。

塗装する目的や見た目の好みに沿って塗膜の厚さを変えられるのもウレタン塗装のメリットでしょう。

 

汚れや・シミが付きにくい

汚れやシミが付きにくいことも、ウレタン塗装のメリットの一つです。

天然の木は本来水に弱く、濡れたものを置きっぱなしにすると木の表面にシミができやすいです。しかし、ウレタン塗装をしていると、塗膜が木の表面を保護するため水を弾いてシミを防いでくれます。

また、ウレタン塗装の塗料は、汚れが木の表面から木の内部に染み込むのを防いでくれます。ある程度の汚れは水拭きで落とせるので掃除が簡単で、木の表面を美しく保ってくれるのも大きなメリットです。

 

木材が変形しにくい

木材が変形しにくいのも、ウレタン塗装のメリットの一つです。

木材は常に呼吸をしているため、内部の水分量が変化します。ウレタン塗装で全体を覆うことで呼吸を止め、木材の含水率を一定に保つことができます。木材内部の水分量が安定すると、含水率の変化による反りや変形を抑制することが可能です。

ウレタン塗装は木の表面を覆って保護するので、木材のトラブルが起きにくいこともメリットの一つです。

 

光沢を出せる

ウレタン塗装のメリットの一つに、希望する光沢を出せることも挙げられます。

一般的にウレタン塗装の仕上がりは美しい光沢が出て、高級感のある仕上がりになります。また、最近では光沢の度合いやツヤ感の選択肢が増え、好みの光沢感を選べるのも良い点です。

例えば、高級家具の木の表面にはしっかりと光沢を出して仕上げたり、日常生活の中で使う椅子の木の表面には木材本来の色や木目を生かしたナチュラルな光沢に仕上げたりできます。最近では、光沢を抑えた「ツヤ消し」の塗料も人気です。

ウレタン塗装を行うアイテムの使用用途や雰囲気に合わせて光沢を選べるのは大きなメリットでしょう。

 

コストが低め

比較的低めのコストで塗装ができるのもウレタン塗装のメリットの一つです。

ウレタン塗装は広く普及していることから、比較的安価です。

床材など塗装をしたい面積が広いので塗料にかかるコストが不安な方や、塗装に割ける予算があまりない方はウレタン塗装を検討すると良いでしょう。

 

ウレタン塗装のデメリット

ここまでウレタン塗装のメリットを見てきましたが、反対にデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。ここではウレタン塗装の主なデメリットを3つ紹介します。

木材の質感やぬくもりを感じにくい

ウレタン塗装のデメリットの一つは、天然の木が持つ質感やぬくもりを感じにくいことです。

ウレタン塗装の塗膜は、オイルなどの浸透性塗料に比べると厚いため、天然の木が持つ繊細な質感やぬくもりを覆ってしまいます。また、表面が塗膜で覆われるので、木が湿気を吸収したり放出したりして室内の湿度を一定に保とうとする「調湿作用」も失われてしまいます。

なるべく自然に近い木の状態を維持したい方は、塗膜を薄くしたりオイル塗装を検討すると良いでしょう。

 

紫外線の影響を受けやすい

紫外線の影響を受けやすいのも、ウレタン塗装のデメリットの一つです。

ウレタン塗装に含まれる樹脂は紫外線によって変質しやすい特性を持っています。そのため、直射日光に晒されている窓辺や屋外などは劣化が進みやすく、変色の原因になってしまいます。

紫外線の影響を受けたウレタン塗装の塗膜は黄色っぽく変色し、一度剥がして再塗装する以外色を戻す方法はありません。

 

耐用年数が短い

ウレタン塗装は、他の塗料と比較すると耐用年数が短いデメリットもあります。

使用する環境によって異なりますが、ウレタン塗装の屋外での平均的な耐用年数は8〜10年くらいです。

そのため、ウレタン塗装は初期費用を抑えて塗装をし、その後の定期的なメンテナンスが苦にならない方に向いているでしょう。

 

ウレタン塗装を選ぶ際の注意点

注意点

それでは、メリット・デメリットを踏まえた上でウレタン塗装を選ぶにはどのような点に注意すれば良いのでしょうか。ここでは主な2点を紹介します。

使用場所による耐用年数の違い

まず、ウレタン塗装を選ぶ際は、使用場所による耐用年数の違いを考慮するようにしましょう。

前述した通り、ウレタン塗装は紫外線で劣化する特性があります。風雨や紫外線に当たりやすい窓際や屋外では耐用年数が8〜10年程度、屋内では15〜20年程度が目安です。

耐用年数を超えたウレタン塗装は表面が劣化して変色するだけでなく、ひび割れができたり樹脂が表面から剥離し始めたりするのでメンテナンスが必要になることを覚えておきましょう。

また、ウレタン塗料には「屋内用」と「屋外用」があります。屋外用は屋内用に比べて成分が強く、耐水性や耐候性がありますが化学物質が多めです。より長く美しい見た目を保つためにも、使用場所に適した塗料を選ぶようにしましょう。

 

経年による変化

ウレタン塗装を選ぶ際は、経年による変化も考慮して選ぶと良いでしょう。

ウレタン塗料には、経年変化に対応した「黄変タイプ塗料」と「無黄変タイプ塗料」の2つがあります。

黄変タイプ塗料は、安価で厚みのある塗膜が塗れますが経年変化で黄色くなりやすく、無黄変タイプ塗料は、経年変化の黄みが防げますが高価で厚い膜を塗りにくい特徴があります。

お気に入りの家具に「黄変タイプ塗料」で塗装をすると、経年変化で塗料が黄色っぽく変化して見た目の印象が変わってしまうので注意が必要です。

しかし、ウォールナットやチークなど暗めではっきりした木材は、経年変化で塗料が黄色く変化してもその色味が分かりにくいでしょう。反対に、メープルやヒノキなど明るく白っぽい色の木だと黄みが目立ちやすくなるため、樹種の持つ色を意識して黄変タイプと無黄変タイプから使用する塗料を選ぶのも良い方法です。

 

ウレタン塗装のメンテナンス方法

ウレタン塗装のメンテナンスはどのように行えば良いのでしょうか。ここでは、ウレタン塗装のメンテナンス方法を2つ紹介します。

日常のお手入れ

ウレタン塗装の日常のお手入れは、優しく水拭きを行いましょう。

水拭きの際、汚れが気になれば、水で薄めた中性洗剤を使用します。柔らかい布を使い、固く絞ってから表面を拭き上げましょう。水拭きの後は、木の表面に余分な水分が残らないように、柔らかい布で乾拭きをするのもきれいに仕上げるポイントです。

ウレタン塗装の樹脂の塗膜は弾力があり厚みがあるため、ウレタン製のスポンジや化学雑巾

を使って擦ると、表面に細かいキズが付く可能性があるので使わないようにします。

また、塗膜の一部が溶けたり変色したりする原因になるので、気になる大きな汚れがあってもシンナー・ベンジン・アルコールなどを使わないようにしましょう。

 

再塗装する方法

ウレタン塗装が傷んだり経年変化が目立つようになったら、再塗装のタイミングです。

ウレタン塗装の劣化した部分を再塗装したい場合は、塗膜表面を紙やすりなどで磨いてから古い塗膜をきちんと剥がしておく必要があります。きちんと剥がさずに新しい塗膜を塗るとうまく密着しない場合があるので注意が必要です。

しかし、使われているウレタン塗料の種類が分からなかったり、傷みが激しくて個人で対応できなかったりする場合には、家具の購入元や業者に問い合わせをしましょう。

 

 ウレタン塗装以外の塗料との違い

ウレタン塗装以外の塗料には、UV塗料・シリコン塗料・ラッカー塗料・オイル塗料などが挙げられます。ここでは、それぞれの特徴を表で比較してみましょう。

塗料名

メリット

デメリット

ウレタン塗料

・比較的安価

・塗膜を厚く塗装できる

・耐水性が高い

・塗料の種類が豊富

・木材の伸縮に柔軟に対応できるためひび割れしにくい

・天然の木の素材感が失われる

・紫外線の影響を受けやすい

・耐用年数が比較的短い

 

UV塗料

・短時間で塗膜が硬化しやすく、ウレタン塗料よりも厚く塗装できる

・耐水性・耐熱性が高い

・耐久性が高く汚れに強い

・比較的高価

・DIYが難しく、大掛かりな設備が必要。現場塗装ができない

・一度塗膜が硬化すると剥がれにくい

・対応できる業者が限られている

・再塗装が難しい

シリコン塗料

・耐久性や耐候性が高い

・塗膜が硬くてひび割れしにくい

・ウレタン塗料よりも比較的高価

・ウレタン塗料より弾力性が低いため塗膜にヒビが入りやすい

 

ラッカー塗料

 

 

・シンナー(溶剤)が揮発して硬化するため、塗膜が薄く木の質感が残りやすい

 

・耐久性が低い

・耐水性・耐熱性が低い

・溶剤に揮発性有害物質が含まれおり人体や環境に悪影響

 

オイル塗料・自然塗料

・木材に塗料(オイル)を染み込ませるので天然の木の質感や調湿作用を残せる

・自然素材の塗料が多く、人体や環境に優しい

・木の経年変化を楽しめる

・耐久性が低い

・耐水性・耐熱性が低い

・表面に塗膜ができないためキズが付きやすい

上記の表から分かるように、塗装に使う塗料にはさまざまな効果があります。予算や塗装したい部位、塗装環境を考慮して、適した塗料を選びましょう。

また、天然の木の質感や色合いや調湿作用など、より自然な状態を残したい方には「オイル塗装・自然塗装」がおすすめです。

自然塗装の中でも、木の良さを引き出す自然由来の成分が主体の「オスモカラー」はおすすめの自然塗料です。主成分として、ひまわり油、大豆油、アザミ油などの植物油と植物ワックスをベースとしているため人体に優しく、赤ちゃんや小さい子供がいる家庭でも使用できます。

 

まとめ

本記事では、木材のウレタン塗装についてその種類や特徴、メリット・デメリット、使用時の注意事項やメンテナンスの方法などを詳しく紹介しました。それぞれの塗装が持つメリットやデメリットを理解し、目的に適した塗装方法を選びましょう。

本記事を読んで、天然の木でできたダイニングテーブルや椅子、棚などの家具や床材の塗装メンテナンスで自然な見た目や体に優しい塗料を使いたいと思った方は、木の良さを引き出す「オスモカラー」の検討をおすすめします。

オスモカラーは自然由来の成分を主体とした塗料で、木の内側と表面の両方を保護できる植物油由来の木材保護塗料です。天然の木が持つ滑らかな触り心地を保ったまま、優れた撥水性で水によるシミを防ぎます。

床用のフロアークリアーやカウンター天板、テーブル塗装におすすめのカウンタートップオイルは、2回塗装で、ウレタン塗装と同等の撥水性や保護性能がある試験にも合格している塗料です。(国土交通省大臣官房官庁営繕部監修公共建築/木造工事標準仕様書JASS18塗装工事M-301(UC塗り)品質適合)

ISO9001認定を受けた工場で植物油の精製から全て自社で製造・管理しているので、赤ちゃんや小さい子どもがいる家庭で使えるのも特長です。

人体にも環境にも優しいオスモカラーを使って、お気に入りの家具や床材のメンテナンスを楽しみましょう。

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