普段の生活を送っているだけなのに、いつの間にかフローリングが傷まみれになっていた経験は多くの方にあるでしょう。

「傷が目立って気になる」「退去時に問題ないか心配」など、フローリングの傷に悩まれる方に向けて、傷が付いた際の補修方法を解説します。補修後に新たな傷が増えないよう、予防方法もあわせて紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

【この記事のまとめ】
  • フローリングに傷が付く原因は?

→主に物を落とす・重いものを長期間置く・家具を引きずる・ペットや子どもが誤って傷を付けるなどが挙げられ、日常生活での不注意により発生しやすくなっています。

  • フローリングに傷が付いたときの補修方法は?

→浅い傷や中程度の凹み程度なら、補修ペンやパテを使って自分で直せます。ただし深い傷は、専門業者に頼む必要があります。

  • フローリングの傷を防止する方法は?

→ラグやマットを敷く・家具の脚にカバーをつける・フロアコーティングを施すなどの防止策があります。無垢材のフローリングであれば、植物油を浸透させる「オスモカラー」による保護塗装がおすすめです。

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フローリングに傷が付く原因

いつの間にか増えているフローリングの傷は、生活の中での「ちょっとした不注意」で起こることが多くなっています。原因によって傷の深さや状態に違いがあるため、補修・予防の方法が異なるため、まずは何が原因なのか把握しておきましょう。

 

うっかりものを落とした

うっかりものを落としてしまうことで、フローリングが凹んだり傷付いたりしてしまうケースがあります。

日常生活の中で落としやすいものの例は、食器・グラス・カトラリーやリモコン類、スマートフォン、筆記用具などが挙げられます。特に角があるものや先が尖っているものには注意しましょう。

重いものを長期間置いていた

重たいものを長期間同じ場所に置き続けていることでも、フローリングに大きな負担がかかり傷や凹みが発生します。

例えば、テレビボードやソファ、ダイニングテーブル、チェア、本棚などの家具・家電などが当てはまります。

特にソファやテーブルなど移動させる機会が少ないものや、フローリングの素材が柔らかい場合などは要注意です。

 

重いもの・家具を引きずった

重いものや家具を引きずった際に、すり傷ができてしまうことがあります。

特に多いのが椅子をさげる際に、引きずってしまい傷ができるケースです。毎日の食事のたびに傷が付く可能性があるので、意識的に持ち上げる必要があります。

また、模様替えで家具を移動させたり、大きな荷物・ダンボールが届いたりした際に、重く持ち上げられずに引きずる際も傷が付きやすくなっています。女性や高齢者の一人暮らしなど、引きずることが多いと傷も増えやすくなるでしょう。

 

ペットや子どもが誤って傷付けた

ペットや小さい子どもが、フローリングに傷を付けてしまうケースもあります。

ペットの爪は、きちんと手入れしていても、いつの間にか伸びていることも多いため、走り回ったり踏ん張ったりする際に傷が付きやすくなっています。

子どもが遊んでいる際には、色鉛筆など固い画材で床に落書きをする・硬いおもちゃを落としてしまう・遊び道具を投げるなどして、傷を付けてしまうことは多いでしょう。

ペット・子どもがいる家庭では、フローリングの傷は避けられないので、何らかの対策が必須となります。

 

フローリングの傷に使う補修材の種類

フローリングの傷に使用する補修材は下記のように複数あり、それぞれ適した用途が異なるため、傷の種類や状態に合わせて使い分ける必要があります。

  • 補修用ブラッシュペン:先端が細く、細かな傷の修復に適している。フローリングの色合いに合わせて色を選べば、緻密な木目の再現にも使用できる
  • 補修用クレヨン:マーカーよりは太いため、より広範囲の傷の補修に適している
  • 補修用パテ:大きな傷・欠け・凹みなどの修復に適している

マーカーやパテ単体で販売しているものもあれば、リペアキットとしてセットで販売されているものもあります。細かい傷・大きな傷どちらも補修したい場合や、どの補修材が必要か分からない場合は、リペアキットを選ぶのがおすすめです。

 

フローリングに傷が付いたときの補修方法

 

フローリングの傷を補修する際は、傷の程度によって、適した補修材・補修方法が異なります。傷の大きさ・種類ごとに紹介するので、どれが当てはまるか確認してください。

 

すり傷など浅い傷の補修

すり傷のような浅い傷の補修には、補修用ブラッシュペンが適しています。

傷の程度によって、クリアタイプと色付きタイプを使い分けましょう。見分け方は、水拭きした際に傷が消えるか否かです。

  • 水拭きすると消える傷:掃除機などでできた浅い傷で、クリアタイプのブラッシュペンで隠せる
  • 水拭きでは消えない傷:家具を引きずった跡や砂利によるすり傷など、少し目立つ傷は、傷部分周辺と同じ色合いのブラッシュペンで塗ると傷が目立たなくなる

ちなみに軽く爪で引っ掻いた程度の細かい傷の場合は、ワックスをかけると目立たなくさせられます。

 

中程度の傷や凹みの補修

直径5~10mm以下ぐらいの傷や凹みであれば、補修用パテやブラッシュペンで補修できます。

手順は、下記の通りです。

  1. 傷の周囲をマスキングテープで覆う
  2. 温めた補修用パテを傷部分に埋める
  3. 余分な部分をヘラで取り除く
  4. ブラッシュペンで木目柄を描く

パテがフローリングの色と合わない場合は、複数のパテを混ぜて色合いを近付けると自然に仕上がります。またブラッシュペンで木目柄を描いた後に、指で馴染ませると違和感が軽減されます。

 

深い引きずり傷や凹みの補修

深い引きずり傷や凹みは、自分で補修するのは難しいため専門業者へ依頼しましょう。

例えば、彫刻刀を落としたような深い凹みや、ペットが強く引っ搔いたような深い傷などは、補修の専門業者ではなくては対応できません。

場合によっては、フローリングの部分的・全面的な張り替えが必要になる可能性もあります。

 

無垢フローリングの小さな凹みはアイロンで直せる

無垢材のフローリングであれば、深さ1cmに満たない程度の小さな凹みなら、木の種類にもよりますが、アイロンを当てると補修できる可能性があります。

天然の木をそのまま使用した無垢材は、フローリングに加工されてからも水分の吸収・放出を繰り返しており、水分を吸収すると繊維が膨張し凹みを補修できます。ただし合板や集成材など、無垢材以外のフローリングには効果がありません。

補修方法は下記の通りです。

【スチームアイロンの場合】

  1. フローリングから1〜2cmくらい浮かせて、凹み傷に蒸気を当てる
  2. 様子を見ながら少しずつ蒸気を当てていく

【アイロンの場合】

  1. 水に濡らしてよく絞ったタオルを凹みに乗せる
  2. 熱したアイロンを数秒当てて様子を見る
  3. 木部に異常がなければ1分ほど当て続ける
  4. 凹みが直っていなければ再度タオルを濡らして絞りアイロンを当てる

塗装仕上げされた無垢材の場合は、塗装が変色する可能性があるため、必ず目立たない場所で確認してから行いましょう。

 

フローリングの傷を防止する方法

せっかくフローリングの傷を修復できても、再度傷が増えてしまっては、また修復しなくてはならないので、傷を防止する方法も知っておきましょう。

効果的な防止方法を3つ紹介するので、ぜひ実践してみてください。

 

ラグやカーペット、フロアマットなどを敷く

ラグやカーペット、フロアマットなどを敷いて、フローリングを保護すると傷が付きにくくなります。

簡単かつすぐに実践しやすい上に、十分な効果を期待できる方法です。

下記のような場合に、おすすめの防止方法です。

  • ダイニングテーブルやソファなど長期間動かさない家具・家電などがある
  • 部屋全体のフローリングを保護したい
  • すぐに傷を防止したい
  • 小さな子ども・ペットと暮らしている

広範囲にわたってフローリングを保護できるため、傷の心配をすることなく暮らしやすくなります。加えて、すり傷や引っ掻き傷だけでなく、重いものを長期間置き続けた凹み傷の対策にも有効です。

子ども・ペットがいて汚れやすいラグ・カーペットは使いにくい場合は、ビニール製で撥水力に優れたクリアマットもおすすめです。汚れてもサッと拭き取れるため、楽に手入れできます。

 

椅子やテーブルの脚にカバー・クッション材をつける

椅子やテーブルなど家具の脚にカバー・クッション材を装着しておけば、家具を動かした際にすり傷が付きにくくなります。

カバー・クッション材には、靴下のように被せる布タイプのものから、透明で目立ちにくいシリコンタイプ・ゴムタイプ、脚の裏側に貼り付けるタイプなど多様な種類があります。

特に透明なカバーや脚の裏側に貼り付けるタイプなどであれば、家具のデザインやインテリアの雰囲気を損なうことなく使用できるため、多くの家庭で使いやすいでしょう。

カバー・クッション材は、下記のような場合におすすめです。

  • 椅子・ダイニングテーブルによる傷を防ぎたい
  • できるだけ安価に傷を防止したい
  • 現在のインテリアを変えずに予防したい

カバー・クッション材は100円ショップでも購入できるため、ラグやカーペットよりも安価に傷を防止できます。

 

フロアコーティングを施す

フロアコーティングを施して、フローリングに傷が付きにくくする方法もあります。

専用の塗料によって塗膜が形成されるので、フローリング材をすり傷や落下による凹みや汚れの染み込み、水や湿気から守ることが可能です。アルコール除菌や塩素系消毒液などでのお手入れもできます。

ワックスやマニキュアのような水性の塗装とは違い、一度施せば30年ほどはメンテナンス不要です。

特に無垢材の場合は、水分による変形・ダメージを防止できる他、無塗装の場合と違い水拭きできるため日頃の掃除も簡単になるなど多くのメリットがあります。ただし光沢が強く出て無垢材ならではの風合いが損なわれることもあるため、コーティング内容は慎重に選びましょう。

下記のような方に、おすすめの傷防止方法です。

  • メンテナンスいらずに過ごしたい
  • 長く住むつもりで長期にわたって傷を防止したい
  • 無垢材のメンテナンス性を高めたい
  • ある程度費用がかかっても問題ない

他の防止方法とは違い数十万円かかる高価な手法ではありますが、長期にわたり効果を発揮してくれるため、長い目で見ると効果的な防止策です。

 

フローリングをきれいに保つためには

フローリングをきれいに保つためには、傷だけでなく汚れも取り除くことが重要です。どのようなメンテナンスを行うと効果的なのか紹介します。

 

日常的なお手入れ

日常的なお手入れとしては、乾いた雑巾やモップ、ドライタイプのお掃除シートなどで、乾拭きするのがおすすめです。

汚れや垢を掃除しようと水拭きしたくなるかもしれませんが、フローリングを濡れた雑巾で頻繁に拭くと、残った水分が内部に侵入してシミやヒビ割れ、カビなどの原因となってしまいます。

そのため基本的には乾拭きでお手入れし、落ちにくい汚れの場合は固く絞った雑巾で水拭きしましょう。仕上げに乾拭きして、水分を残さないようにするのがポイントです。

水拭きでも落ちない汚れの場合は、中性洗剤を溶かした水を雑巾に含ませてから拭く方法があります。床の専用クリーナーを使用するのもよいでしょう。

 

定期的なメンテナンス

汚れや傷を防ぐために、定期的に行っておきたいのがワックスがけです。

ワックスをかけるとフローリングの表面が塗膜で覆われるため、ちょっとした傷や汚れ、水分などからダメージを受けにくくなります。半年〜1年に一回は塗り重ね、3〜5年ごとに古いワックスを剥がしてから新しく塗り直すと、美しい状態を保ちやすくなります。

ワックスを塗る手順は、下記の通りです。

  1. 家具を移動させて、乾拭き・掃除機でできるだけホコリやゴミを取り除く
  2. 固く絞った雑巾で水拭きして完全に乾かす
  3. 乾いたのを確認したらワックスをかける
  4. 完全に乾くまで30分〜1時間ほど待つ

フローリングに少しでも水気が残っているとワックスのムラ・白濁につながるため、よく晴れた湿度の低い日に行うのがベストです。

部屋の奥から出入口に向かってワックスをかけていくと、ムラやかけ忘れを防げます。部屋の出口で作業完了となるため、塗ってから乾いていない状態の床を踏まずに済みます。

 

まとめ

フローリングの床に付いた傷は、軽いすり傷やちょっとした凹み程度であれば、自分で補修できます。ただし深い傷・凹みは自力での補修は難しいため、状態が深刻な場合は専門業者に依頼しましょう。

フローリングを保護するためには、ラグやカーペットを敷いたりワックスをかけたりして日常生活で付いてしまう傷を防止するのも大切です。

無垢材のフローリングを美しく保つには「オスモカラー」もおすすめです。オスモカラーは自然由来の成分を主体とした塗料で、主にひまわり油、大豆油、アザミ油などの植物油と植物ワックスをベースとしています。植物油を浸透させることで木を表面・内面から保護し、木の呼吸を妨げず、無垢材本来の手触りや表情を残せます。

床の場合は、フロアークリアー×2回塗装がおすすめです。

オスモカラー塗装は、保護性能の高さと同時に、メンテナンス性の良さも特長です。オスモカラー塗装の床の傷は、部分補修が可能です。

カラーに迷う場合はお試し用塗料セット(税抜500円~)もあります。まずは気軽にお試しください。

 

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