木材の表面を塗料で保護する方法には「ワックス塗装」や「オイル塗装」があります。どちらも自然素材をベースにした塗料ですが、具体的にどのような違いや共通点があるかご存知ですか。
本記事では、ワックス塗装とオイル塗装の塗料の違いや共通点、メンテナンス方法などを説明します。本記事を読んで、ワックス塗装とオイル塗装について詳しくなりましょう。
【この記事のまとめ】 |
→木材の表面にとどまって保護するのがワックス塗装で、木材の内部まで浸透して保護するのがオイル塗装です。
→主に以下3つの違いがあります。
→どちらも木材の内部に塗液を浸透させて保護する「浸透系塗料」で、自然素材を原料に作られています。木材の保護力には大きな差がなく、経年変化を楽しめるなどの共通点があります。 |
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ワックス塗装とは?
ワックス塗装は、天然の木が持つ肌触りを楽しめる塗装方法です。
ワックスは英語で蝋(ロウ)を意味し、一般的なワックス塗料には、動物性由来と植物性由来の2種類の原料が広く使われています。ワックスはオイルに比べると木の内部への浸透がゆっくりで、木の表面に留まったワックスが木材の乾燥を防ぎ、汚れからしっかりと表面を守ってくれます。
オイルタイプの塗液に比べて、ある程度の撥水効果が期待できるのも特長です。
オイル塗装とは?
オイル塗装は天然の木が持つ表情を活かせる塗装方法です。
オイル塗装では、一般的に植物性のオイルが広く使われています。木材の内部までオイルが浸透して内部や表面を保護するため、家具や床材に使用すると天然の木目や木材本来の色を際立たせることができるのが特長です。
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ワックス塗装とオイル塗装の違い
ワックス塗装とオイル塗装には具体的にどのような違いがあるのでしょうか。ここでは主な違いを3つ説明します。
形状の違い
ワックス塗装とオイル塗装の一つ目の違いは、その形状です。
ワックス塗装に使われる塗料はバターのような硬さで、半固形状や固形状の物が一般的です。パンにバターを塗るような感覚で、ワックスを少量布に取ってから木材に塗り込みます。
一方、オイル塗装はその名の通り液体で、扱いやすく刷毛などで塗りやすいテクスチャーが特長です。
仕上がりの違い
仕上がりの違いも、ワックス塗装とオイル塗装の違いです。
ワックス塗装をした木材の表面はさらっとした感触に仕上がります。無塗装の木材の質感や色味に近いので、天然の木の肌触りや白っぽい色をそのまま保ちたい方におすすめです。
一方、オイル塗装をした木材の表面はしっとりとした感触や見た目に仕上がります。濡れたような色が出て木材本来の色味をしっかりと引き出してくれるため、天然の木が持つ表情を楽しみたい方に向いているでしょう。
相性が良い樹種の違い
ワックス塗装とオイル塗装では、相性が良い樹種が異なります。
ワックス塗装は、塗料が木材に染み込みにくく色が変わらないため、白っぽく明るい色の樹種と相性が良いと言われています。例えば、メープルやカバザクラ、ヒノキやパインなどです。
反対に、オイル塗装は塗料が木材に染み込んで濡れ色になる特長があるため、深い色味を持つ樹種に合わせると木材の色が際立つのでおすすめです。例えば、ローズウッドやチーク、ウォールナットやブラックチェリーなどがあります。はっきりとした美しい木目を持つアッシュやタモ、ナラなども、オイル塗装をすれば木目をよりきれいに魅せる事ができるでしょう。
ワックス塗装とオイル塗装の共通点
ワックス塗装とオイル塗装にはどのような共通点があるのでしょうか。ここでは、ワックス塗装とオイル塗装の共通点とメリット・デメリットを説明します。
ワックスもオイルも浸透系塗料
ワックスもオイルも「浸透系塗料」に分類されます。浸透系塗料とは、木材の内部に塗液を浸透させて保護する塗料のことです。
ワックス塗装とオイル塗装が持つ木材の保護力には大きな差がなく、どちらとも1年に1回程度の再塗装が必要です。どちらとも定期的な塗装を繰り返すと革製品のような味わいや深みが生まれて、木材の経年変化を楽しむことができます。
また、ワックス塗装とオイル塗装はどちらも自然素材を原料としており、木材に油分を与えて表面や内部を保護するのも共通点の一つです。
浸透系塗料の反対は造膜系塗料
浸透系塗料と性質が反対の塗料は「造膜系塗料」と呼ばれ、代表的なものに「ウレタン塗料」が挙げられます。造膜系塗料は木材の表面に塗膜を作るため、木材の耐水性を上げ、表面を保護する力に優れています。
しかし、塗膜が厚く、天然の木が持つ自然な見た目や質感が失われてしまうのはデメリットの一つです。そのため、造膜系塗料は、木材が持つ自然な見た目や肌触りよりも木材表面の保護力を優先したい方におすすめの塗装方法です。
浸透系塗料のメリット
浸透系塗料にはいくつかのメリットがあります。
まず、浸透系塗料を木材に使用すると、天然の木が持つ「調湿作用」を保つことができます。調湿作用とは、木材が空気中の湿度を吸収したり放出したりして、室内の湿度を一定に保とうとする作用です。夏はジメジメした湿気を吸収し、冬は空気の乾燥を防いでくれるなど、1年を通じて快適な生活をサポートしてくれるでしょう。
また、ワックスやオイルなど自然素材をベースに作られている浸透系塗料は、人体や環境への負荷が少なく安全性が高いこともメリットの一つです。特に、赤ちゃんや小さい子供がいる家庭では床材やダイニングテーブルの塗料として使用すると良いでしょう。
浸透系塗料は、天然の木が持つ機能を活かして生活したい方や、塗料に含まれる化学物質の有害性が気になるという方におすすめです。
浸透系塗料のデメリット
浸透系塗料のデメリットに、水分に弱いことが挙げられます。
前述した通り、浸透系塗料は木材の表面に強固な塗膜を作りません。そのため、ある程度の撥水性は期待できますが、塗装から時間が経つと木材に水が染み込みやすくなってしまいます。
木材に水が染み込むとシミの原因になるため、浸透系塗料を塗った木材の上に水をこぼした際はすぐに拭き取ったり、濡れた物を置きっぱなしにしたりしないなどの対策をする必要があります。
ワックス・オイル塗装のメンテナンス方法
ワックス塗装やオイル塗装をした木の表面のメンテナンスはどのようにすれば良いのでしょうか。
日常的なメンテナンスは、掃除機で木の表面のゴミやホコリを取り除いてから柔らかい布で乾拭きをします。1カ月に1回程度、硬く絞った布で水拭きをしても良いですが、ワックスやオイル塗装を長持ちさせたい方は水拭きの頻度を少な目にしましょう。その際、木材の表面を傷めてしまう恐れがあるため化学薬品を使用してはいけません。
また、定期的にワックスやオイルの再塗装を行い、木の表面の油分を補うのもメンテナンス方法の一つです。自然素材ベースの扱いやすいワックス塗料やオイル塗料を使って、自宅でDIY塗装をするのもおすすめです。
まとめ
本記事では、ワックス塗装とオイル塗装の塗料の違いや共通点、メンテナンス方法や浸透系塗料の特徴などさまざまなポイントを説明しました。
天然の木が持つ性質を保ちながら塗装をしたい方や、人体や環境に安全な塗料を探している方、自宅でDIY塗装を考えている方には、オスモカラーがおすすめです。
オスモカラーは、自然由来の成分を主体とした塗料で、ひまわり油、大豆油、アザミ油などの植物油と植物ワックスを主なベースとしています。植物油を浸透させて木材を表面と外側の両方から保護するため、天然の木が持つ肌触りや調湿作用を保てるのが大きな特長です。
また、保護性能・耐久性が高く、床や家具の塗装には掃除の延長でお手入れができる専用のメンテナンス製品(オスモウォッシュアンドケアーとオスモワックスアンドクリーナー)がある点も魅力です。一般的なワックス塗装、オイル塗装とは異なる独自の特徴を持つ木材保護塗料です。
人体にも環境にも優しいオスモカラーを使って、お気に入りの家具や床材を理想の塗装に仕上げましょう。
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