みなさまのより良い住まい作りのご提案やアイデアを発信する、
オスモ&エーデル広報部です。今回は日照シミュレーションについてご紹介します。

効率よく太陽の光を調整する:外付けブラインド「ヴァレーマ」に関するお問い合わせはコチラ→

「日照シミュレーションとは?」
「日照シミュレーションの条件は?」
「日当たりのよい家の条件は?」
日当たりのよい家の設計に欠かせない日照シミュレーションについて、このような疑問をおもちではないでしょうか。

日照シミュレーションを活用すれば正確な太陽の軌道や日射角度を計算でき、日当たりのよい家の設計に役立ちます。

本記事では日照シミュレーションの概要や重要性、日照シミュレーションの条件、そして日当たりのよい家の条件などについて解説します。

日照(日当たり)シミュレーションとは?

日照(日当たり)シミュレーションでは、モデルを使用しバーチャル上で太陽からの直射光やその直射光が空気中で塵や雲に反射し地表面に到達する天空光、隣家や地面からの反射光を確認します。
日照シミュレーションとはそうして集めた情報をもとに、部屋の明るさをイメージや照度で把握する方法のことです。

日照設計は住宅の住み心地に直結するため、日照シミュレーションは住宅の建築に欠かせないものといえます。
シミュレーションの実施には複雑な計算が欠かせないため、アプリやソフトの活用が不可欠となりますが、ユーザーはそうしたツールを活用することで日差しが部屋に入るかについて簡易的に確認できます。

日照のシミュレーション方法

日照シミュレーションの具体的な方法としては、スマホアプリやパソコンを操作することで使用できるシミュレーションソフトを活用する方法が便利です。

シミュレーションソフトにはスマホアプリで簡単に使用できるものからパソコンを使用しち密な計算を用いて使用するものなど、さまざまな種類のソフトがあります。
そのため日照シミュレーションを行う際には利用環境に適したシミュレーションソフトを選ぶことが重要です。

ここからは無料で使える日照シミュレーションツールについて、おすすめのツール2選を紹介します。

ツール①無料日照シミュレーションアプリ「サン・サーベイヤー」

日照シミュレーションアプリ「サン・サーベイヤー」は日にちや地点を指定して太陽の軌道をシミュレーションできます。

大きな特徴であるAR機能を使えば、スマホカメラを通して現地のどの場所から日が昇り、その後日はどこへ沈んでいくかを確認できます。
太陽の軌道を示すライン上に隣家や障害物が重なれば、その時間に現地は日陰になると想定できます。

賃貸物件を検討している場合や既に建築済みの住宅の日当たりを確認したい場合には、実際の日当たりを再現するのに役立ちます。

ツール②無料日照シミュレーションソフト「日当たり君」

パソコン操作で無料と思えないほど詳細なシミュレーションが行えるのが「日当たり君」です。
「日当たり君」では実際に購入を検討している土地やマイホームを建築予定の土地、建築したい建物の位置や形を設定することで、日照を具体的にシミュレーションできます。
ソフト内では3Dアニメーションを用いて太陽の軌道や建物の影を確認できます。

再現性の高いシミュレーションを実現できる反面、建物の外観や配置図の生成作業など、緻密な情報設定が求められる点が初心者にとっては難易度が高くデメリットにもなるでしょう。

日当たりシミュレーションに必要とされる条件

ここまで日照(日当たり)シミュレーションの重要性や無料で利用可能なソフト・アプリについて解説しました。
ただし日当たりシミュレーションを行うためには、一定の条件をクリアする必要があります。

ここからは日当たりシミュレーションに必要とされる条件について、5つのポイントを解説します。

条件①対象住宅の窓の位置と高さ

すでに土地や周辺状況が把握できていて住宅の大まかな設計が済んでいる場合には、日当たりを左右する要因である窓の位置や高さを考慮する必要があります。

窓の位置と高さを適切に設定することで、部屋のなかから日当たりの良さを感じられる環境を実現できます。

条件②周辺の建物の位置と高さ

日当たりを決定づける重要な要素が周辺の建物の位置・高さといった周辺環境です。
仮に該当の土地や建物の影になるような建物が周囲にない場合には、日当たりを想定するのに住宅の方位のみを考慮すれば問題ありません。
しかし太陽の軌道に応じて土地や建物に影をもたらす恐れのある建物が周辺に建っている場合には、必ず周辺の建物状況を考慮して日照を確認する必要があります。

周辺の建物の場所や位置情報については、住所を用いてGoogleマップなどで検索するだけで大まかな情報が手に入ります。

条件③緯度経度

対象住宅の位置を示す緯度経度を把握することも、日照シミュレーションでは重要なプロセスです。
地域ごとに日の出・日の入り時間が異なるため、日当たりを正確に計算するためには対象住宅の地域ごとに各季節や時間によって太陽高度が変わる点を考慮しなければなりません。
緯度経度を設定し太陽の軌道を計算することで、さらに正確なシミュレーションが可能となります。

緯度経度を調べる際には地図や住所検索によって緯度経度に関する情報を把握できます。

条件④方位

南向きの建築が良好な日当たりに適していることからもわかるように、日当たりを計算するうえで方位は非常に重要な項目です。
不動産会社から「ほぼ南向きです」と聞いている場合でも、実際には南東向きに近かったり南西向きになっていたりする恐れがあります。
正確な方位を把握できていないと計算上の日当たりと実際の日当たりに大きな差が生じます。
理想として方位は10°単位で細かく把握することで、精度の高いシミュレーションを実施できます。

方位に関してもインターネット検索で大まかな情報を調べることが可能ですが、より正確な方位が知りたい場合には建築図面や土地情報に関する書類が必要です。

条件⑤季節・時間での太陽高度

季節や時間の変化は日当たりに大きな影響を与えます。
通常日照シミュレーションソフトを用いる場合には緯度経度や方位を設定するだけで、自動的に季節や時間を考慮した計算が行われます。

ただしシミュレーションソフトを使用しない場合には、各季節・時間における太陽高度と太陽光の角度を考慮しなければなりません。

日当たりがよい住宅の条件

ここまで日照シミュレーションで重要な条件について解説しました。
それでは実際に日当たりがよい住宅を建てるための条件には、どのようなポイントが挙げられるのでしょうか。

ここから日当たりがよい住宅の条件として、3点を解説します。

条件①南向きの家

先述したように家の方位は日当たりに大きく影響する要素です。
南側に大きな窓のある家は、1日を通して十分な日当たりを確保でき、ほかの方角と比較して日の当たる時間が長いため日中は明るい空間で過ごせます。

ただし南向きの家の懸念点として、フローリングや家具が日焼けしやすい点が挙げられます。

条件②窓側に高層建築物がない家

日当たりのよい空間の実現には南から日光を多く取り入れる必要があるため、家の南側に高層建築物がないという条件も日当たりのよい家を実現するうえで重要です。
窓側の障害物を取り除けば日射角度が低くなる冬場でも日差しが入りやすくなったり、南向きの窓から日中長時間にわたって自然光を取り込めたりするメリットがあります。

条件③角地に建っている家

角地は2方向の道路に面した土地を指しますが、角地に立地する建物では2方向から日光を取り入れられます。
また隣家と接する面を最小限に抑えられるため日当たりや風通しがよくなるメリットがあります。

条件①も考慮すると角地かつ南向きの家が日当たりのよい家の理想形といえるでしょう。

日当たりの悪い家に住むことで生じる可能性があるリスク

ここまで日当たりのよい家の条件について解説しました。
それでは一方、日当たりの悪い家に住むことでどのようなリスクが生じるのでしょうか。

ここからは日当たりの悪い家に住むことで生じる可能性があるリスクとして4つの項目を解説します。

リスク①生活リズムが乱れる

朝太陽光を浴びることは健康な生活リズムを維持するのに欠かせない習慣です。
つまり太陽光には体内時計を整える役割があり、日の光を浴びることは生活リズム改善に不可欠といえます。
日当たりの悪い家では室内で太陽光を浴びる機会が減るため、不眠や目覚めの悪さといった症状を感じるリスクがあります。

リスク②洗濯物が乾きにくい

日当たりのよさは洗濯物の乾きやすさにもっとも影響する要素です。
家全体の日当たりが悪い場合、たとえ日当たりのよい面にバルコニーが設けられていても隣家が密集していたり日当たりが悪かったりすることで衣類や布団が十分に乾かない可能性があります。

また日当たりが悪い家では日照時間も限られるため、効率よく洗濯物を乾かすことも難しくなります。

リスク③光熱費がかかりやすい

日当たりが悪い家では日光による熱を室内に取り込むことが難しいため、日当たりのよい家と比較して室内が暖まりにくくなります。
とくに冬場には同じ頻度で暖房を使用していても日当たりのよい家よりも光熱費が余計にかかってしまいます。

また環境によっては日当たりの悪さが部屋の明るさに影響するため、昼間でも電気を使わなければならないなど電気代が膨らんでしまう恐れもあります。

リスク④湿気がこもりやすい

日当たりが悪い家では湿気が溜まりやすく衛生面においても悪影響を受けるリスクがあります。
湿度の高い状態が続けば建材や設備の劣化、またカビの発生に繋がり健康に悪影響を及ぼす恐れも考えられるでしょう。

日照シミュレーションで日当たりのよい家を実現しよう

日当たりのよい家を建てたい場合には、事前に日照シミュレーションで太陽の軌道や建物に影が重なる時間を把握し、十分な日当たりが確保できる建築設計を行う必要があります。
日照シミュレーションにおいて重要なのは対象住宅の窓の位置・高さや周辺状況です。

今回解説した日照シミュレーションの条件を踏まえたうえで、正確な日当たりを計算しましょう。

「現在住んでいる環境で効率よく日光を取り入れたい」とお悩みの方には、日射取得・日射隠蔽に役立ち快適な住空間を実現できる外付けブラインド「ヴァレーマ」がおすすめです。

オスモ&エーデルでは、住宅を建てたいとお考えの方の相談も承っています。理想のマイホームを実現させるためにも、ぜひお気軽にご相談ください。

参考記事:なぜ戸建ての二階は暑いのか?原因と対策方法をご紹介!