春から夏にかけて、日差しは強さを増していきます。日焼けなど肌へのダメージを防ぐために、外出時は日焼け止めや帽子を使って対策をする方もいるでしょう。

外出時だけではなく、日差しが直接入らない家の中でも、窓から入ってくる紫外線を日々浴びています。紫外線の量に差はあっても、窓を通じて入ってくる紫外線を過度に浴び続けると、さまざまな影響が出てしまいます。家の中で快適に生活するためにも、窓から入る紫外線をカットすることが大切です。

本記事では、窓から家の中に入ってくる紫外線を効果的に遮り快適に暮らすための具体的な対策方法を紹介します。

【この記事のまとめ

・窓から入る紫外線の種類

紫外線には紫外線A波・B波・C波の3種類があります。このうち地上に達しているのは紫外線A波・B波の2つです。

・紫外線がもたらす影響

窓から入る紫外線を浴び続けた家具は退色したり劣化が早まったりします。また、過度な量の紫外線を浴びると、肌にシミやシワができたり眼球が白内障を引き起こしたりするなど、人体に悪影響を及ぼす可能性が高まるので注意が必要です。さらに、窓から入る紫外線が部屋の空気や床を暖めて室温を上昇させるため、冷房にかかるコストが上がりやすくなる影響もあります。

・紫外線対策の方法

窓から入る紫外線の対策方法には、主に以下の4つがあります。

  1. UVフィルムを貼る
  2. シートを貼る
  3. コーティングをする
  4. カーテンを設置する

これらの方法に加えてさらに、窓の外側に設置する外付けブラインドもご検討いただくことをおすすめします。

紫外線の種類

紫外線の種類

紫外線はその波長の長さによって「紫外線A波」「紫外線B波」「紫外線C波」の3つに分類されます。

この3つの中で地上に達している紫外線の大部分を占めているのが紫外線A波です。A波はオゾン層を通り抜けやすい性質であるため、地上に多く降り注いでいます。また、A波は肌の奥深くまで浸透するため、長い時間をかけて肌の奥にダメージが蓄積し、シミやシワなどを作る原因となってしまいます。

紫外線B波は、A波に比べると波長が短く、オゾン層や雲などに遮られやすいです。そのため、B波が地上に到達する量は、全体の紫外線量の10%程度と少なめです。しかし、B波はエネルギーが強いため、長時間浴び続けると肌が日焼けをする原因となります。人体がB波を過度に浴びると、肌が真っ赤に炎症を起こしたり火傷を起こして水膨れになったりしてしまいます。この炎症を長期間繰り返すと肌表面の細胞が傷付いて、皮膚がんなど深刻な病気につながる可能性があるので注意が必要です。

一方、強い殺菌効果が認められている紫外線C波は、オゾン層に遮られているため地上にほとんど届いていません。そのため、一般的に紫外線対策をする際は、A波とB波の対策をしています。

紫外線は窓からも入る

紫外線は窓からも入る

紫外線が家の中に入ってくる主な侵入口は窓です。

一般的な窓ガラスの紫外線透過率は、70%程度といわれています。そのため、季節や時間帯、天候によって差があるものの、一年を通じて紫外線は窓ガラスをすり抜けて家の中に入ってきます。

直射日光を浴びていなくても、日当たりの良い大きな窓がある部屋の窓際に座っているだけで紫外線を浴びていることになるため、紫外線をカットする対策を取ると良いでしょう。

紫外線がもたらす影響

紫外線がもたらす影響

窓から入る紫外線がもたらす影響にはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、紫外線が家具や人体、室温などに与える影響を3つ説明します。

家具の変色や色あせ

紫外線を浴びやすい場所に置かれている家具は、そうでない物に比べると退色したり劣化が早まったりする可能性が高くなります。

例えば、紫外線が入りやすい部屋のカーテンの色があせて変色したり、窓際に置かれた棚やテーブルなどの家具、フローリングや壁紙などが劣化してしまったりした経験がある方もいるでしょう。

窓から入る紫外線から家具を守る対策をしていないと、大切な家具が傷みやすくなり、メンテナンスのコストがかかる原因になります。

人間の肌や目への影響

紫外線は肌の深層部まで届くため、過度に浴びるとさまざまな悪影響を及ぼしてしまいます。

例えば、紫外線を浴びた後に肌が赤くなったり黒ずんだりする日焼けを経験した方もいるでしょう。紫外線を過度に浴び続けると、コラーゲンやエラスチンなど肌の細胞に損傷を与え、シミやシワなど老化を早める原因になってしまいます。また、肌には水分の蒸発や外的な刺激、微生物などの侵入を防ぐ「バリア機能」が備わっています。しかし紫外線を過度に浴びると、このバリア機能が低下してしまい、乾燥肌や肌荒れなどのトラブルが起きる可能性が高まるので注意が必要です。

さらに、紫外線を目から長期間吸収し続けると、結膜の白目組織が黒目に広がってしまう「翼状片」や、目の中でレンズの役割をしている水晶体が濁る「白内障」などの病気を引き起こすリスクが高まります。

適度な量の紫外線は、体内でビタミンDの生成を助けて代謝を促し、丈夫な骨を形成したり、免疫力の向上やアレルギー症状の改善に役立ったりするメリットがあります。しかし、紫外線を必要以上に浴び続けると、ダメージが蓄積していき肌や目に悪影響を及ぼしてしまう可能性があります。

室温への影響

窓から入った紫外線は部屋の空気や床を暖めるので、室温に影響が出ます。

特に、日差しが厳しい夏に窓から過度な紫外線が入ると、部屋の温度が上昇して暑くなってしまいます。そのため、部屋に入る紫外線の量を遮る仕組みがないと、クーラーを常に稼働することによって冷房コストが高くなってしまうでしょう。

一方で寒い冬の日の場合は、紫外線が窓から入ると部屋が暖かく感じることがあります。快適な室温で過ごすためにも、部屋に入る紫外線の量を季節や時間帯、天候などに応じてコントロールしましょう。

窓ガラスにアプローチする紫外線対策

ここまで、紫外線が家具や人体、室温に与える影響を説明してきました。窓ガラスから入ってくる紫外線の量をコントロールして快適な生活を送るには、どのような対策を行えば良いのでしょうか。ここでは、窓ガラスにアプローチする紫外線対策を4つ紹介します。

フィルム

紫外線対策の一つに、紫外線カットの効果があるフィルムを窓に貼る方法があります。

紫外線をカットするフィルムは、一般的にホームセンターなどで簡単に入手できます。窓の大きさに合わせて、お気に入りの色やデザインのフィルムを選ぶと良いでしょう。フィルムには、何度も貼り直しができるタイプの物や水で簡単に貼れる物などさまざまな種類があります。DIYでコストを抑えて紫外線対策をしたい方はフィルムでの対策がおすすめです。

ただしフィルムを自分で貼った際に、気泡が入ったりヨレが生じたりするケースもあるので、見た目にこだわりたい方は専門業者へ貼り付けの依頼をしましょう。

シート

窓ガラス用の紫外線対策シートを貼るのも紫外線対策に有効な方法の一つです。

紫外線対策シートもフィルムと同じく窓に貼り付けて使用します。すりガラス調やステンドグラス風などデザイン性が高いシートも多く販売されているため、おしゃれさと目隠しの機能の両方を兼ね備えた紫外線対策ができます。

先述の通り気泡やヨレなどを入れずに窓に貼り付けたい方は、専門業者へ設置の依頼をしましょう。

コーティング

窓から入る紫外線を効果的に遮るには、窓ガラスに紫外線をカットできるコーティングを行うのも方法の一つです。

窓ガラスのコーティングは窓の内側にクリアな塗料を塗装するケースが多く、可視性を保ちながら紫外線をカットできます。このコーティングには専用の塗料や工具を使用するため、専門業者へ塗装の依頼を行うのが一般的です。

また、コーティングは紫外線をカットできるフィルムやシートに比べると気泡やヨレができる心配がなく、はがれたり退色したりする心配がないことも特長です。窓ガラスの美しい見た目を保ちながら、効果的に紫外線対策ができるでしょう。

カーテン

窓に紫外線カット効果の高い遮光カーテンを設置するのも、紫外線対策の方法の一つです。

遮光カーテンはメーカーやデザイン、色によって性質が異なります。等級が高ければ高いほど遮光の能力が高く、遮光等級が一級のカーテンには紫外線の遮光率が99.9%以上の物も多くあります。遮光カーテンを設置すると、季節や時間帯、天候に合わせてカーテンを開閉するだけで、部屋に入る紫外線量を簡単に調節できる手軽さが魅力です。

しかし遮光等級が高いカーテンには、昼間に人の顔が認識できないほど室内を暗くする物もあります。そのため、部屋の明るさを適度に保ちたい方は、遮光等級が低めのカーテンを選んだり、紫外線カット加工が施されたレースのカーテンを選んだりして、明るさを調整するのがおすすめです。

またカーテンは色やデザインなど部屋の雰囲気にも大きく影響するため、インテリアに合わせて総合的に選ぶようにすると、失敗が少ないでしょう。

家の中でできる紫外線対策

窓ガラスに紫外線をカットする対策を施すのも大切ですが、家の中でできる紫外線対策は他にもさまざまな方法があります。ここでは2つの方法を紹介します。

紫外線対策には外付けブラインドがおすすめ

窓から入る紫外線の対策には、窓の外に設置する外付けブラインドもおすすめです。

外付けのブラインドは、窓の内側に設置する対策方法と異なり、紫外線を窓に届く手前側でカットしてくれるのでより効果的に紫外線を遮れます。

また外付けブラインドを設置していれば、部屋の中に紫外線が届かないため、室温の上昇を抑えやすくなります。冷房のコストが下がり、省エネルギーな暮らしを実現しやすくなるのも大きなメリットの一つです。

さらに外付けブラインドは、電動で室内から簡単に操作ができることも魅力です。窓から入る紫外線が強い季節や時間帯、天候に合わせてブラインドのスラット(羽根)の角度を簡単に調節できるため、部屋の中に入る紫外線の量をコントロールして快適な生活を演出してくれます。

まとめ

紫外線カット効果のあるフィルムやカーテンなどに加えて窓から入る紫外線のカット効果を高めるなら、外付けのブラインドの設置をご検討いただくこともおすすめします。窓から入る過度な紫外線を遮ると、家族が快適に暮らしやすい空間を作れます。

紫外線を効果的に遮って家族の健康に配慮した生活を送りたい方は、オスモ&エーデルが提供している外付けブラインド「ヴァレーマ」の設置を検討してみましょう。

ヴァマーレは、おしゃれで洗練されたデザインを持つドイツ生まれの外付けブラインドです。家の外に設置するため圧迫感がなく、部屋が広々と感じられます。また、既存の窓に家のリフォームやメンテナンスのタイミングで後付けも可能です。

窓に外付けブラインドを設置してより効果的に紫外線対策をしたい方は、お気軽にお問い合わせください。