カーテンのサイズが窓と合っていない場合、窓全体が不格好に見えてしまいます。窓周りを美しく見せるためにもカーテンのサイズは正しく測り、窓のサイズにぴったり合うサイズを選ぶ必要があります。
とはいえカーテンのサイズは測り方を間違えやすく、正確に測ったつもりであっても実際のサイズとの間に誤差が生じるケースは珍しくありません。あるいはサイズの測り方が分からず、直勘で選んでしまい設置後に後悔した経験がある人もいるでしょう。
本記事ではカーテンサイズの測り方やカーテンの計算方法を解説した上で、カーテンのタイプなどについてもご紹介していきます
目次
カーテンサイズの測り方
カーテンサイズの測り方が分からず、どのサイズを購入すべきなのか悩んだ経験がある方も多いのではないでしょうか。そこでここからは、カーテンサイズの測り方について詳しく解説していきます。
横幅の測り方
まずは、カーテンの横幅を測ります。横幅は窓枠の幅ではなく、カーテンレールの幅を基準に測定してください。
カーテンレールには主に機能レール、装飾レールという種類があり、さらに出窓かどうかによっても採寸位置が異なります。それぞれの測り方についてご紹介します。
機能レールの場合
機能レールの場合、カーテンレールの固定ランナーの端がサイズを測る起点になります。機能レールを測る際はカーテンレールのランナーにメジャーを当てて測定してください。メジャーの端をレールの固定ランナーの端に置き、もう片方の固定ランナーの端まで測りましょう。その後、左右の固定された固定ランナー(フックの穴)の間隔を測ります。
装飾レールの場合
装飾レールの測定では、片方のキャップの付け根がサイズを測る起点です。片方のキャップの付け根にメジャーを当て、反対側のキャップの付け根までを測ってください。
その後、レールのリングを端まで寄せて、両端の端から端まで測ります。このときに左右の飾りやキャップは長さに含めないようにしましょう。
出窓の場合
出窓の場合、メジャーを窓枠のカーブに沿わせて幅の長さを測ります。
前述の機能レールと同様、左右の一番端にある固定されたフック穴の距離を測ってください。レールに沿って測定するのがコツで、このときズレが生じると実際の長さと前後してしまいます。
なお、カーテンにはヒダがあるため横幅が多少長い分には問題ありません。そのためある程度ゆとりをもった幅にしておくのがおすすめです。ゆとり分の長さは採寸幅×1.05で求めます。この計算式から算出したサイズが注文する幅になります。
丈の測り方
続いてカーテンの丈の測り方について見ていきましょう。丈の測り方も窓の種類によって異なります。カーテンの丈の測り方について、以下の3つを解説していきます。
● 腰窓の場合
● 掃き出し窓の場合
● 出窓の場合
腰窓の場合
腰窓の場合は固定ランナーの下から窓枠まで測ってください。測定時にはメジャーをランナーの下部に当てたら窓枠まで伸ばし、寸法を測ります。
丈の推奨サイズは窓枠までの丈幅の+15cm程度です。丈の長さに余裕があると光漏れや冷気を防げるので、室内でより快適に過ごしやすくなります。丈が短いと不格好に見えるので注意しましょう。
掃き出し窓の場合
掃き出し窓の場合は、固定ランナーの下から床までの範囲を測ります。測定時にはメジャーを固定ランナーの下部に当てて、床までしっかりと伸ばすようにしてください。またカーテンが床に付くのを防ぐため、床までの長さ-1cm前後が推奨サイズです。
出窓の場合
出窓も掃き出し窓と同様、固定ランナーの下から床まで測ります。また床までの長さ-1cm前後が推奨サイズです。
カーテンサイズの計算方法
ここからは、カーテンサイズの計算方法について解説していきます。例として、両開きで横幅180cm、丈幅130cmの腰窓のケースを確認していきましょう。
● 横幅の長さ:(180cm÷2)×1.05=94.5cm
● 丈の長さ : 130cm+15cm=145cm
両開きの場合は窓の横幅の半分の長さが2セット必要なので、半分の長さを出したら1.05倍にしてゆとり分を出してください。
腰窓の場合、丈の長さは推奨サイズとして実際の丈の長さに+15cm加算します。長さを15cm加えることで光や冷気を遮れるため、室内で快適に過ごしやすくなります。
カーテンはドレープタイプだけではない
カーテンと聞いてドレープタイプを思い浮かべる人は少なくありません。しかしカーテンにはドレープタイプだけではなく、さまざまな種類があります。代表的なカーテンの種類として、以下の4つのタイプが挙げられます。
● レースカーテン
● ロールスクリーン
● ブラインドカーテン
● 外付けブラインドカーテン
レースカーテン
レースカーテンは太陽の光を室内に取り入れつつ、外から中の様子が見えないようにするために主に利用します。日々の生活においてプライバシーを守る上で重要なアイテムです。
またレースカーテンには屋外の熱気や冷気などをやわらげ、冷暖房の稼働率を低下させる効果もあるため省エネ対策にもなるでしょう。
日中はレースカーテンが部屋の中で大きな面積を占めるため、レースカーテンのデザインや色合いは部屋の印象にも大きく影響します。そのためインテリアに合ったデザインや好みのカラーなど、見た目にもこだわるのがよいでしょう。
ロールスクリーン
ロールスクリーンとは、スクリーン(生地)を上下に開閉するタイプのカーテンのことです。上部に設置されているパイプにスクリーンを巻き込むことで開閉できます。ロールスクリーンは一枚の布で作られているシンプルなデザインが特徴で、カーテンのようにドレープがありません。すっきりとした見た目を好む方や部屋に開放感を出したい方にもおすすめです。
ロールスクリーンは日差しの調整のしやすさが特徴で、スクリーンを開閉する他にも必要な位置でスクリーンを固定できるため、日差しの調整を細やかに行えます。例えば日差しが強い日は、スクリーンの3分の2程度を開けておくことで、室内に光や明るさを取り入れつつも直射日光を防止できます。
ブラインドカーテン
ブラインドカーテンには横、もしくは縦にスラット(羽根)が配置されており、操作用のコードやチェーンで開閉を行います。スラットの角度をコード、もしくはポールで動かせるので、外から入り込む光の加減を開閉の度合いによって調整可能です。
またブラインドカーテンは窓幅に合わせて、ジャストサイズで設置できます。シンプルで、まとまりのある見た目を実現できるため、スタイリッシュな部屋を好む方やオフィスや事務所での利用にもおすすめです。
さらにブラインドカーテンの中には、抗ウイルス剤や酸化チタンでコートされた製品もあります。特殊加工が施されたブラインドカーテンは菌やウイルスの付着を防ぐため、感染対策にも効果的です。
外付けブラインドカーテン
外付けブラインドカーテンは日本で見かけることはあまりないものの、機能性とスタイリッシュさを兼ね備えていることからも、ヨーロッパなどの環境先進国では高い人気を集めています。
外付けブラインドカーテンの大きな特長は高い断熱と遮熱性能です。屋外に設置することによって日射熱が窓ガラスを通して室内に入るのを遮り、暑い夏は室内の温度上昇を抑えられます。一方で寒い冬には部屋を暖かく保ちやすく、暖房の熱が窓から外へ出ていくのを防ぐことが可能です。
またスラットの角度を自由に変えることができ、プライバシーの保護にも効果的です。外からの視線を遮りながらも、部屋に自然の光を取り入れられるでしょう。
外付けブラインドカーテンのメリット
ヨーロッパではスタンダードとなっている外付けブラインドカーテンですが、設置することでどのようなメリットを得られるのでしょうか。
外付けブラインドカーテンの主なメリットとして、以下の4つが挙げられます。
● 断熱効果が高い
● 眺望が保たれて開放感がある
● 夜でも外から見えにくい
● 部屋がすっきりしてスタイリッシュになる
断熱効果が高い
外付けブラインドカーテンは断熱効果が高いため、前述した通り冬場も室内の温度を保つことができます。熱は温度の低い方へと動いていくため、冬は窓から熱が逃げてしまいやすいです。
外付けブラインドカーテンは外壁とブラインドの間に空気の層を作り、暖房の熱を逃がさないエアクッションとしての役割を担います。暖房の効果を実感できない、暖房の設定温度を高くしなければならないといったお悩みも改善しやすいでしょう。
また外付けブラインドカーテンの中にはリモコンで操作し、スラット(羽根)を太陽の動きに合わせて調整できるタイプもあります。日差しの角度に合わせることで室内に太陽の光を取り入れられるため、日中は太陽の熱だけでも暖かさを感じられるはずです。
眺望が保たれて開放感がある
外付けブラインドカーテンを設置すると外から室内の様子が見えにくくなるため、カーテンを設置する必要はありません。カーテンがない分、部屋全体が広く見えるようになり、開放感を演出できます。さらにブラインドの隙間からは外の様子を確認できるため景色を楽しんだり、外の状況や天気などを室内から確認したりすることも可能です。
また外付けブラインドカーテンの眺望が保たれる特長を活かして、中庭側に設置するのもおすすめです。自室にいながらにして中庭の様子をゆったりと楽しめます。
夜でも外から見えにくい
外付けブラインドカーテンを設置しておくことで、夜間に窓を開けて、外の風を取り入れる際にも、外からの視線を気にする必要はありません。夏の夜に涼しい風を取り入れられるので、冷房を使う必要がなく電気代も押さえられます。また冷房が苦手な方も自然の風で涼めるので老若男女どのような方でも快適に過ごせるようになるでしょう。
なお、外付けブラインドカーテンは外部からの目隠しとしての効果もありますが、前述した通り室内からは外をよく見ることができます。
部屋がすっきりしてスタイリッシュになる
外付けブラインドカーテンを設置したらカーテンやレースのカーテンを使わなくても断熱効果があったりプライバシーを保てたりします。ドレープカーテンのように布がないので、窓の近くがすっきりするため、スタイリッシュで洗練された空間になるはずです。自宅の書斎や事務所などスマートさが求められる空間においても、外付けブラインドカーテンはマッチします。
また外付けブラインドカーテンを設置した窓の付近には家具を置くこともできます。カーテンが風になびいて周囲の家具や雑貨を倒してしまうこともありません。窓の周辺も快適な室温を保てるため、ソファを窓辺に置くのもおすすめです。
外付けブラインドカーテンのデメリット
外付けブラインドカーテンにはメリットだけではなく、デメリットもあります。設置後に後悔しないようにするためにも事前にデメリットを確認しておくようにしましょう。
外付けブラインドカーテンの主なデメリットは、以下の2つです。
● 室内ブラインドよりコストが高め
● 限界風速を超える強風では収納する必要がある
室内ブラインドよりコストが高め
外付けブラインドカーテンは、室内ブラインドよりも高額な料金設定となっているケースが多いです。そのため窓周辺にかけられる予算が限られる場合は、設置が難しくなるでしょう。
ただし外付けブラインドカーテンは、エアコンの稼働率を室内ブラインドよりも抑えやすいため光熱費を節約できます。また前述した通り冬場は断熱効果を発揮するため暖房の稼働率を抑えることも可能です。
室内ブラインドと比べて最初に支払わなければならない金額は大きいものの、長期的スパンで考えるとお得になる場合もあるでしょう。
限界風速を超える強風では収納する必要がある
外付けブラインドカーテンはシャッターと比べて強風に弱いため、風が強い日はブラインドを巻き上げ、カバーパネル内に収納しておかなければなりません。また海沿いのエリアは風が特に強い傾向にあるため、他のエリアと比べて収納しなければならない日が多いかもしれません。
ただし限界風速が高く設定されている製品が多いため、しっかりと固定して設置しておけば、多少の風では問題ないことがほとんどでしょう。
外付けブラインドカーテンの選び方
外付けブラインドカーテンの設置後に後悔しないためには、以下でご紹介するポイントに着目して選ぶことをおすすめします。
外付けブラインドカーテンの選び方のポイントとして、主に以下の3つが挙げられます。
● 既製サイズの有無
● オーダーサイズへの対応の有無
● スマートフォン同期での遠隔操作の対応の有無
外付けブラインドカーテンは窓に合ったサイズを選ぶ必要があるため、サイズをオーダーできるかが重要なポイントです。また窓のサイズに合う既製サイズがある場合は、既製サイズを選ぶこともできます。既製サイズであれば受注後に製造を開始する必要がないため、短期間で設置してもらえるなどのメリットがあります。
また外付けブラインドカーテンはスマートフォンに同期し、遠隔操作できると便利です。ソファーやデスクに座った状態で、太陽の動きに合わせて光の量の調整を行えます。
まとめ
カーテンは部屋の中でも大きな割合を占めるので、部屋の印象を大きく左右する要素です。自宅の窓に合ったサイズのカーテンを選ぶことで、窓周りにきちんと感が出るようになります。カーテンを購入する前には、窓のサイズを適切に測ることが重要です。
またカーテンにはさまざまな種類があり、設置するカーテンによっても部屋の温度や室内の明るさなどが変わるため、室内での過ごしやすさにも差が出ます。カーテンの設置をこれから行う予定の方は定番のドレープタイプだけでなく、外付けブラインドカーテンを検討するのもおすすめです。外付けブラインドカーテンは開放感がある他、高い断熱と遮熱性能に優れているため室内を快適な温度に保ちやすく、省エネ効果も期待できます。
オスモ&エーデルでは、ドイツ生まれの電動外付けブラインドカーテンである「ヴァレーマ」を取り扱っています。日本の窓サイズに合わせたモデルもあるため、ぜひチェックしてみてください。