フローリングにはさまざまな種類がありますが、一般的には何らかの塗装がされているケースが多いといえます。塗装方法によって効果や特徴が異なるため、どのような塗装を施すかは慎重に決めたいところです。

今回はフローリングの塗装方法の種類や得られる効果、塗装時期の目安について解説します。また、それぞれの具体的な塗装方法やメンテナンス方法も紹介するので、参考にしてください。

フローリング塗装の効果

フローリングは塗装することでさまざまな効果を期待できます。具体的な効果は以下のとおりです。

  • 美しさを維持できる
  • 汚れや傷から保護できる
  • メンテナンスしやすくなる

それぞれ詳しく解説します。

 

美しさを維持できる

フローリングを塗装する効果の一つが、フローリングの美しさを維持できるということです。

フローリングに塗装することで、本来の色合いや質感を保ちやすくなります。木目や色味を引き立たせる塗料を選択すれば、床面の美しさを際立たせられるでしょう。

フローリングは日光にさらされやすいため、時間の経過とともに変色してしまう恐れがあります。UVカット効果のある塗料で塗装をしておけば、フローリングを太陽光から保護でき、変色や色褪せを防げるのもメリットです。

無垢材のフローリングは水や湿気に弱いですが、塗装することでフローリングを保護できます。

 

汚れや傷から保護できる

フローリングを塗装する効果の一つが、汚れや傷から保護できることです。

フローリングに塗装すると、表面に均一な保護層を形成します。この保護層が汚れや液体などがフローリングに侵入するのを防いでくれるのです。そのため、日常生活で発生する食べ物や飲み物をこぼした場合でも、フローリングを守りやすくなります。

塗料によっては耐薬品性を高めることも可能で、家庭用品や洗剤などの化学物質からフローリングを保護して腐食や変色を防げます。また、耐水性の高い塗料で塗装すれば、水や湿気の侵入を防ぎやすくなるため、フローリングが膨張したり、反ったりするのを防ぐことも可能です。

さらにフローリングの塗装は、床面を傷や損傷から防ぐ効果もあります。耐摩耗性が高い塗料であれば、家具の移動や物が落下した際の衝撃から床面を守ってくれるでしょう。

 

メンテナンスしやすくなる

メンテナンスがしやすくなるのも、フローリングに塗装をする効果の一つです。

塗装されたフローリングは表面が均一で滑らかになるため、汚れが残りにくくなり、掃除機での掃除や拭き掃除がしやすくなります。フローリングに塗装すれば保護層によって床面が守られます。特に耐摩耗性が高い塗料で塗装すると、清掃中に床を傷つけてしまうことも避けられるでしょう。

フローリングの塗装によって水や汚れがフローリングに侵入をするのを防げるため、汚れを取り除きやすくなります。定期的にお手入れすることで、床面を長く美しい状態にキープできる他、掃除のしやすさも継続できます。

 

フローリングに使われる塗装の主な種類

フローリングへの塗装にはさまざまな種類があります。主に採用される塗装の種類は以下のとおりです。

  • オイル塗装
  • ワックス塗装
  • ウレタン塗装
  • UV塗装

それぞれ特徴や特性が異なります。詳しく見ていきましょう。

 

オイル塗装

フローリングへの塗装の一種がオイル塗装です。私たちがおすすめする、植物油でできた木材保護塗料・オスモカラーを使った塗装もオイル塗装の一つです。

オイル塗装とは、木の質感を生かしながら自然な仕上がりを目指す塗装方法で、木材を保護するために植物油を使用します。塗装後はしっとりした濡れ色になるのが特徴です。

木の呼吸を妨げず、住まいの湿度調整などの機能を維持できるのがメリットです。一方、一般的なオイル塗装は傷や汚れへの耐性が低く、メンテナンスを行う際は傷やシミをやすりなどで削り落としてから塗装し直す必要があります。

日常的な手入れは乾拭きのみで、半年に1回程度は専用オイルでのお手入れが必要となることが一般的です。

ですが、私たちがおすすめしたい、木材保護塗料・オスモカラーは、撥水性や防汚性能が優れている点が特長です。フローリング塗装の場合は、フロアークリアーもしくはフロアーカラー2回塗装が標準仕様です。また、お手入れは、専用のメンテナンス製品での水拭きやワックスがけなど、日常のお掃除の延長でできるものです。

ワックス塗装

ワックスには蜜蝋や植物性の蝋、樹脂系のワックスなど、いくつかの種類がありますが、住まいのフローリングへの塗装では樹脂系ワックスが使用されるケースが多いといえます。

なお、水性ワックスは塗布後に乾拭きが必要になる他、耐久性に劣ります。一方、樹脂系ワックスは塗膜が高いため耐久性や耐摩耗性に優れますが、施工が難しいのがデメリットです。

 

ウレタン塗装

ウレタン塗装もフローリングへの塗装方法の一つです。フローリングの表面に強力な樹脂製の塗膜を形成するのが特徴で、フローリングを傷や汚れから保護しやすいという特徴があります。普段は水拭きで手入れができ、半年に1回程度専用ワックスでメンテナンスすればきれいな状態を保ちやすくなります。

塗料の伸びが良く、ひび割れも起きないなど、施工性の高さがメリットです。また、多少の水は弾く他、傷にも強いため、フローリングをしっかり保護したい場合にはおすすめできる塗装方法でしょう。

一方、塗膜が強力なため、木材が部屋の湿気を吸い込むことができなくなります。フローリングによる部屋の湿度調整を図っている場合は、向かないでしょう。また、本格的な手入れは塗装業者などの専門家でないと難しいケースがあります。

 

UV塗装

UV塗装とは紫外線を照射することで硬化する塗料を使った塗装方法です。近年日本で販売されている複合フローリングの多くに、UV塗装が施されて、多くは合成樹脂の塗膜が表面を覆う仕上げです。

組成される塗膜の強さが特徴で、耐摩耗性や耐薬品性に優れているのが特徴です。塗装直後は鏡面のような美しい仕上がりになるのも、UV塗装ならではです。

一方、オスモフローリングは、オスモカラー塗装仕上げ(植物油由来のオイル塗装仕上げ)でありながら、ドイツオスモの工場で、UV塗装で仕上げられています。無垢材本来の質感を生かした仕上げと優れた保護性能を兼ね備えた無垢フローリングです。

 

【種類別】フローリングの塗装方法

フローリングに使われる塗装の種類を紹介しましたが、ここでは具体的な塗装方法を紹介します。紹介する塗装方法は次のとおりです。

  • オイル塗装の方法
  • ワックス塗装の方法
  • ウレタン塗装の方法
  • UV塗装の方法

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

オイル塗装の方法

まずはオイル塗装の方法を紹介します。具体的な手順は以下のとおりです。

  1. 壁を養生する
  2. 床をサンドペーパーで磨く
  3. 床面を掃除する
  4. 刷毛でオイルを塗っていく

フローリングにオイルを塗る日は、晴れて暖かい気候の日を選びます。室温が5度以下の日や湿度が高い日は乾きにくいので、避けた方が良いでしょう。

次に、オイルで壁が汚れないように建築用マスキングテープで養生します。養生後は床面をサンドペーパーで磨きましょう。サンドペーパーをかける場合はサンダーを使うと便利です。

ペーパーがけが終わったら、床面の汚れやホコリ、ゴミを掃除します。メンテナンスでオイル塗装する場合は、ペーパーがけを省いて床面の掃除のみでも構いません。

準備ができたら木目に沿ってオイルを塗っていきましょう。オイルを塗る場合は広い面を均一に塗れるコテ刷毛を使うのがおすすめです。この場合、オイルを塗りすぎないように気を付けてください。

また、オイル塗装は部屋の奥から手前に向けて塗っていきます。手前から塗り始めると部屋から出られなくなることもあるので注意してください。

その後は指定の乾燥時間をおいてしっかり乾燥させてから、2度塗りを行いましょう。

 

ワックス塗装の方法

続いてワックス塗装の方法を紹介します。具体的な手順は以下のとおりです。

  1. 壁を養生する
  2. 床面を掃除する
  3. 布やワイパーなどを使いワックスを塗っていく
  4. ワックスを乾燥させる

オイル塗装と同じように、壁や汚したくないものを養生します。養生には建築用マスキングテープを使用しましょう。粘着力が高いテープを使用すると、剥がす際に塗ったワックスが剥がれたり、壁紙が破れたりするので、十分注意してください。

次に、床面を掃除します。まずは床面のチリやホコリを掃除機やフローリングモップなどで取り除きましょう。続いて水拭きをして床面の汚れを取り除いてください。

養生と床面の掃除が完了したら、実際にワックスを塗っていきます。布やワイパーなどにワックスを染み込ませて、フローリングの木目に沿って塗り広げてください。手が汚れないよう、ゴム手袋を装着して作業をすることをおすすめします。

この場合も部屋の奥から手間に向かって塗っていくのがポイントです。ワックスを塗って乾燥していない場所を踏むと塗り直しになるため気を付けましょう。

また、ワックスは塗っている間にも乾燥していくため、床面を区切って少しずつ塗ることを意識してください。

ワックスを塗り終えたら乾燥させます。ワックスの種類によって乾燥時間は異なりますが、一般的には1時間程度で乾燥します。手で触ってべたつきがなくなれば完了です。

 

ウレタン塗装の方法

続いてウレタン塗装の方法を紹介します。具体的な手順は以下のとおりです。

  1. 壁などを養生する
  2. 床面を掃除する
  3. 塗装する
  4. 乾燥させる
  5. 塗装と乾燥を2回程度繰り返す

他の塗装方法と同じように床面以外を養生します。また、床面のチリやホコリ、汚れを取り除いて塗装のための下準備をしましょう。

下準備が完了したら塗装に入ります。ウレタン塗装ではスプレータイプの塗料と、混合タイプの塗料のいずれかを使用するケースが多いです。

スプレータイプはトリガーを引けば2液の塗料が混ぜ合わさった状態で噴出します。スプレー缶を良く振って内部の液を混ぜ合わせ、ムラにならないように塗装していきましょう。

混合タイプを使用する場合は、本塗装の前に床面の種類に合った下塗り材を塗り、乾燥させます。下塗り材が乾いたら溶液と2液ウレタン塗料を指定分量で混ぜ合わせ、ローラーや刷毛を使って塗装していきましょう。

いずれの場合も指定された時間通りに乾燥させた後に、重ね塗りを行います。塗装と乾燥をそれぞれ3回繰り返したら、塗装は完了です。

 

UV塗装の方法

次にUV塗装の方法を紹介します。UV塗装は現場で塗装するのではなく、工場などであらかじめ塗装されたフローリング材を現場で施工するものです。そのため、自分で塗装することはできません。

UV塗装されたフローリングのお手入れは、表面のチリやゴミを取り除き、雑巾で乾拭きします。また、落ちない汚れがある場合は、固く絞った雑巾で拭き取ります。

オスモカラーがUV塗装で塗装されているオスモフローリングは、オスモ専用メンテナンス製品のオスモウォッシュアンドケアーとオスモワックスアンドクリーナーでお手入れしてください。

まとめ

今回はフローリングの塗装の種類や塗装方法について解説しました。

フローリングの塗装方法にはいくつかあり、種類によって特徴や仕上がりに違いがあります。家を新築する場合やリフォームする場合は、どのような塗装を施すか慎重に決めると良いでしょう。

オスモ&エーデルでは、無垢材フローリングの良さを存分に引き出せる木材保護塗料、オスモカラーをおすすめしています。自然の植物油由来の木材保護塗料で、木材の表面と内側から保護できるため、無垢フローリングを長持ちさせることが可能です。

また、フローリングそのものに撥水性や防汚性を求める場合は、肌触りが滑らかなフローリング材、オスモフローリングもおすすめしています。厚みがあるフローリング材で、弾力性と踏み心地の良さを感じていただけるはずです。

フローリング材選びに迷っている方や、フローリングのお手入れに困っている方は、ぜひ当社までお問い合わせください。

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