COLUMN

オスモカラー

シュタイナー教育を取り入れている「ひのおか森のナーサリー」のこだわりをうかがいました!

宇都宮にある「ひのおか森のナーサリー」を訪問し、園長先生にお話をうかがいました!

宇都宮にある「ひのおか森のナーサリー」を訪問し、園長先生にお話をうかがいました!

訪れたのは、4月上旬。桜が美しい時季でした。畑と桜とひのおか森のナーサリー。素晴らしい環境です。

「ひのおか森のナーサリー」は宇都宮にあります。
もともと、近くで、陽の丘幼稚園・ひのおか保育園を運営されています。
そして、2019年4月に「ひのおか森のナーサリー」を開園されました。
オープン間もない園にお邪魔して、薄久保(うすくぼ)理事長先生にお話をうかがいました。

まずは、「ひのおか森のナーサリー」開園の経緯やこちらの建築の特長やこだわりについて教えてください。

宇都宮にある「ひのおか森のナーサリー」を訪問し、園長先生にお話をうかがいました!

陽の丘幼稚園がひのおか保育園の運営をはじめたのが7年前なんですが、保育園のニーズが高まり、定員オーバーになることが続いていました。
特に、0歳児、1歳児、2歳児の入園希望が多く、そのため、この小規模保育園を新しく作りたいと考え、構想を4年くらい前からはじめました。

まず、場所についてなんですが、なるべく宇都宮でも静かで自然のあるところを探していました。
少し離れた場所でも探していたのですが、本体の陽の丘幼稚園と連携しながら運営していくということを考えると、やはり近いところがいいですし、ここは、うちの幼稚園、保育園が目の前に見えるところで、だいたい200mくらいのところです。職員や私自身も行ったり来たりできます。

また、目の前に、権現さんがあるところもポイントです。
昔から神様があらわれる場所にほこらがありまして、あそこに鳥居もあるんですが。
ここは、「神様に守られている場所」という感じがして、またそれもいいと思いました。

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園から見える権現さん。桜の木のところに権現さんがあります。
薄久保先生のおっしゃる、「神様に守られている場所」という表現がステキです。

建物に関しては、まず、エネルギーは、OMソーラーのそよ風システムという自然熱循環システムの冷暖房システムを採用しました。
屋根の上に太陽の熱を集熱して、太陽の熱を天井から床下にまわして、床の吹き出し口からあたたかい空気が出て、部屋の中があたたまるようになっています。

宇都宮にある「ひのおか森のナーサリー」を訪問し、園長先生にお話をうかがいました!

吹き出し口も金属のものではなく、木で製作。ここもこだわりポイントです。

屋根の上に、太陽光発電のパネルと集熱パネルと2種類のパネルがのっています。

宇都宮にある「ひのおか森のナーサリー」を訪問し、園長先生にお話をうかがいました!

夏は、エアコンで冷やすのではなく、床下が涼しいので、床下の冷気を上に持ち上げて、室内を冷やします。
冬は、屋根の上の太陽光パネルに太陽の熱が集まり、その熱によって温められた空気が床の吹き出し口から出て、室内が温められるという、自然のエネルギーを活用した冷暖房システムになっています。
電気やガスなどを使わずに暖めたり冷やしたりできます。

薄久保先生は、もともとこの建物でこういったエネルギーシステムを採用したいとお考えだったんですか?

はい。もともと運営している陽の丘幼稚園の方でもそういったシステムを採用しているので、こちらのひのおか森のナーサリーでも採用したいと考えていました。
オスモカラーを採用したいと考える理由とも通ずるのですが、なるべく循環型の自然なものを使って環境に負荷をかけない建物にしたいという想いがあります。

また、なるべく無垢材などの木を使うことで、子どもたちが触ったり、においをかいだりして、感覚的にいろいろなものを受け取り、幼児期の子どもたちの深層心理に良い影響があるのではないかという想いがあります。
ただ、地域産材を使用したり、エコであるということだけでなく、教育的な意味もあると思って、なるべく自然の素材を使って、循環型の建物にしています。

今回オスモカラーをご採用いただいたのも、そういった考えがポイントになっているんでしょうか?陽の丘幼稚園の方でも、オスモカラーをご採用いただいていて、今までいろいろ試したりもされたとお聞きしたのですが・・・

はい、いろいろ試しました。
すべて自然塗料だと一部耐久性が心配な個所もあるので、ウレタン塗装を使用したこともあるのですが、ウレタン塗装も長く使用していくうちには、塗装が劣化してくるんですね。

その時に、劣化した後、一度塗膜を剥がさないともう一度塗り直しができなかったり、塗装が残っているところと塗膜が剥がれてしまったところの差が激しいということがありました。
どうせいずれは劣化してしまうのであれば、はじめからオスモカラーのような自然塗料の塗装がいいのではないかと考えるようになりました。

自然塗料だと、塗膜を剥がす必要がなく、もう一度重ねて塗装することができるのがよいと思いました。
なので、今回のこの建物も、木製サッシの枠も床も腰壁も、外壁も、浸透性の自然塗料にしました。

例えば、キッチンなどの水回りのサッシの枠やカウンター、扉などの木を使っている部分は、自然塗料はやめたほうが良いのではないかという意見もあったのですが、また何年後かに塗膜を剥がして塗装をすることを考えると、自然塗料が良いと思い、オスモカラーを採用しました。
キッチンの扉も、オスモカラーで白く着色して、上塗りでクリアーをしっかり塗装していただきました。

水まわりということで、もともとメラミン素材の扉が予定されていたのですが、これだけインテリアに木をたくさん採用しているので、この扉だけメラミン素材にすると統一感がなくなるのではないかというのも気になりましたし、メラミンが経年劣化で剥がれてくるので、メンテナンスのことを考えて、木を使って自然塗料を塗装するということに変更しました。

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もともと自然塗料が良いという考えがありましたが、そうはいっても耐久性が心配なので、いろいろ試したこともありました。
その結果、自然塗料が良いという結論に至ったという経緯があります。

そして、木を使って自然塗料で仕上げたことで、経年変化を楽しみにしているというのもあります。
5年10年経って、味わいが出てくる感じが楽しみです。
床も、多少水シミとかができても、子どもたちが使いこんだなという感じになると思うので、それはそれで楽しみです。

年数が経過することによる変化を、劣化ととらえるか、味わいととらえるかという、とらえ方の違いというのもあると思いますが、基本的には、木のような自然素材は、手入れをしながら、その変化を味わいとして楽しめることができると思っています。

お話をうかがっていると、薄久保先生は、建築に対しても並々ならぬ関心がおありのようですし、いろいろと知識も豊富でいらっしゃると感じたのですが、木や自然素材への考え方など、どういった経緯でこうした考えをお持ちになるようになったのですか?

私自身10年くらいイギリスに住んでいました。
ヨーロッパの建物は、石造りがほとんどで、築100年とか200年とかの建物です。
中だけリフォームして、壁紙や内装に手を加えて、住みつないでいくわけですが、そのスタイルが無駄がなくて良いなと思いました。

一方日本の建築は、例えば、親世代が建てた住宅を子ども世代になると、建替えることも多く、使い捨てに近いような気がします。
それは、環境負荷も高いですし、経済的にも負担が大きいなと思うんですよね。
イギリスで体感したことが今の考えに影響していると思います。

イギリスは、保育の勉強のために行かれていたんですか?

まず、当園の教育の考え方の中に、「環境が教育の一部である」という考えがあるのですが、これは、シュタイナー教育を取り入れているからなんです。
イギリスのシュタイナー教育を学ぶために、イギリスに行っていました。

また、うちの息子も現地でシュタイナー教育の幼稚園に行っていました。
そして、その幼稚園は、園舎が木造でした。
シュタイナー教育は、木造の建物を大事にしているんです。

日本は、木造が得意ですから、ぜひ取り入れたいと思いました。
そのイギリスのシュタイナー幼稚園は、屋根瓦まで木で、去年の夏に20年ぶりくらいに訪れたら、残っていましたので、木も使い方やメンテナンス次第で長く使えるのではないかと思っています。
この建物も外壁も木を使っているのですが、木目を生かした仕上がりにしたいので、オスモカラーで塗装してもらいました。

宇都宮にある「ひのおか森のナーサリー」を訪問し、園長先生にお話をうかがいました!

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#700ウッドステインプロテクターパイン塗装です。ベタ塗りにならないように、且つしっかり保護性能も発揮するようにということで、塗装屋さんに丁寧に薄く3回塗装していただいたとのこと。

シュタイナー教育では、多角形を使うということも大事で、この建物そのものもそうですし、いろいろなところに多角形が使われています。

ステンドグラスがとてもきれいで、気になっていたのですが、ステンドグラスも八角形なんですよね。それもその考えと関係があるということでしょうか?また、2つあるステンドグラスそれぞれデザインが違うんですね。

このステンドグラスは、私がデザインして、ガラスも並べて作ったものです。
東と西にあり、それぞれデザインが違います。
東は寒色、西は暖色になっています。
「月は東に、陽は西に」と言いますが、陰と陽を表しています。
東と西で、陰と陽で、異なる力が合わさって、バランスがとれたり、健康でいられるといった意味があります。

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東面のステンドグラス。

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西面のステンドグラスは、西陽が入ると、こんなにも美しく輝きます。ステンドグラスってとても魅力的ですね。
薄久保先生は、もともと芸大のご出身で美術教師をされていたとのこと。イギリスでも、シュタイナー教育の「芸術治療」の勉強をされて、アートセラピストとしてシュタイナー系の病院でもお仕事をされていたそうです。

シュタイナー教育の多角形のお話

基本的に、ノートでもテーブルでも四角いものが多いですよね。
四角にする意味とは、四角はもっとも合理的で実用的だからなんですが、一方で「型にはめる・型にはまる」という言葉がある通り、四角は型にはまったかたちなんですね。
これが、例えば、外の水道のところのように多角形になるだけで、やわらかい印象を受けたり、台形になることで天地がはっきりしたり、いろいろな影響が出てきます。

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五角形、六角形、八角形でそれぞれ特性があるんですが、私はよく六角形を使います。
砂場やテーブルもそうです。
六角形は安定した、安心感を与える形ですね。
例えば、蜂の巣が六角形ですが、強度があり、育む印象を与える形です。

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他にもみどころがたくさんあります。
まず、お部屋の中に小屋風なスペースがあって、ここは調乳室といって、赤ちゃんのミルクをつくるお部屋です。
この小屋もオスモカラーで塗装していただきました。

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ワンコートオンリー #1232マホガニー、#1242ファーグリーンの塗装です。

外では、地元の石、大谷石が使われています。

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園には、ヤギのキララちゃん(2才)もいます。
動物と一緒に過ごすことも、シュタイナー教育の観点からも、子どもたちにとって良い影響があるという考えからだそうです。

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お庭には、井戸もあります。
広々として、シンプルなお庭。
薄久保先生が遊具とかはそんなに必要ないんですよとおっしゃっていたのが印象的でした。

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最後に、権現さんの桜の木の下から、ひのおか森のナーサリーを撮影しました。
薄久保先生が、園が開園して、桜がきれいな頃にいらしてくださいとおっしってくださったので、ひのおかナーサリーの子どもたちを見守る、美しい桜を見ることができました。

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