塗装作業を行っているといくら注意をしていても、服や壁などに塗料が付着してしまうことがあります。付着した際には適切な方法で対処することできれいに落ちたり、塗料の色が目立たなくなったりします。塗料の落とし方は何に付着したかや、塗料の種類などによって異なるので、それぞれに合った方法で落とすようにしてください。

 

本記事では服に付着した塗料の落とし方を確認した上で、壁、床、プラスチックに塗料が付着した場合の落とし方をご紹介していきます。塗料を塗る際に押さえておくべきポイントや塗料の廃棄方法についても解説しますので、塗装作業をする方はぜひ参考にしてみてください。

 

服に付着した塗料の落し方

塗装作業を行っていると、塗料が服に付着してしまうケースは少なくありません。作業に注意しながら従事していても塗料が服に付着することもあるので、服に付着した塗料の落とし方を把握しておきましょう。

服に付着した塗料の落とし方は、塗料の種類によっても変わってきます。ここからは以下の2つの方法について解説していきます。

  • 油性塗料の落し方
  • 水性塗料の落し方

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油性塗料の落し方

油性塗料には優れた耐久性があり、雨や直射日光にも強く、剥がれにくさが特長です。塗料の密着度が高く、その発色の良さや自然なツヤによる美しい仕上がりも利点となっています。しかしその分、服に付着すると落ちにくく、きれいに落とすのが困難です。さらに強いシンナー臭があるため、見た目の汚れだけでなく、臭気の面でも気になることがあります。

 

油性塗料の落とし方について、塗料が乾いていない場合と乾いている場合についてご紹介します。

 

乾いていない場合

油性塗料を乾く前に落とせる場合、中性洗剤やクレンジングオイルを使いましょう。服に付着した、乾いていない油性塗料の落とし方の手順は以下の通りです。

  1. スポンジ、歯ブラシ、タオルのいずれかに台所用の中性洗剤を垂らす
  2. 服の塗料が付着している部分に1を押さえるようにして置き、中性洗剤を染み込ませる(服の生地によっては傷んだり、色落ちしたりする恐れがあるので、まずは目立たない場所で試してみる)
  3. 服の繊維に入り込んでいる塗料を掻き出すイメージで叩き拭きをする
  4. 塗料が落ちたら水洗いをし、通常の洗濯をする

 

クレンジングオイルを使用して落とす場合は、服にクレンジングオイルを付けて揉んでください。塗料が浮いてきたら、水ですぐに洗い流しましょう。その後、通常の洗濯をしてください。

 

乾いている場合

服に付着した油性塗装が乾いてしまった場合、除光液、ベンジン、シンナー、ヘラなどを使うときれいに落ちやすくなります。服に付着した乾いている油性塗料の落とし方の手順は以下の通りです

【除光液、もしくはベンジンを使う場合】

  1. 除光液やベンジンをティッシュに2~3cmの大きさになるよう染み込ませ、それを塗料が付いた部分に置いて染み込ませる
  2. 歯ブラシで汚れを搔き出すようにこする
  3. 塗料が落ちたら水道水で洗い流す
  4. 通常の洗濯を行う

 

【シンナーを使う場合】

  1. シンナーを水で薄めた液を作る
  2. タオルなどの布にシンナーを1の水で薄めた液を含ませ、塗料が付着している部分に置く
  3. 塗料が落ちたらぬるま湯に浸し、約10分待つ
  4. 塗料が付着している部分を歯ブラシやたわしなどでこする
  5. 通常の洗濯を行う

 

服に付着した塗料をシンナーを使って落とすと、生地が傷んでしまう可能性もあるので注意してください。まずは目立たない部分で試し、傷みや色落ちがないか確認しましょう。

 

水性塗料の落し方

水性塗料は水ベースで作られており、服に付着した場合も油性塗料よりも落ちやすいです。また塗ってから乾くまでの時間も短いため塗装初心者の方でも容易に扱えます。水性塗料のデメリットとして水に弱いことや密着性の低さが挙げられますが、服に付着した際はこの特性からきれいに落とせることが多いです。

ここからは、乾いていない場合と乾いている場合の水性塗料の落とし方について確認していきましょう。

 

乾いていない場合

水性の塗料は乾く前であれば水洗いによって大部分を落とせます。乾くと落ちにくくなるので、付着したらすぐに水洗いを行い、落とすようにしましょう。服に付着した乾いていない水性塗料の落とし方の手順は、以下の通りです。

  1. 流水でしっかりと洗い流す
  2. 塗料が付着した服をぬるま湯入れて約30分浸す(ぬるま湯の中に洗濯洗剤を入れるとより落ちやすくなる)
  3. 揉み洗いをする
  4. 揉み洗いでも落ちない部分は汚れの裏側から叩くようにして落とす
  5. 通常の洗濯を行う

 

乾いている場合

水性塗料は乾いてしまうと落ちにくくなりますが、正しい方法で落とすことできれいに落ちたり、塗料が目立たなくなるはずです。服に付着した乾いている水性塗料の落とし方の手順は、以下の通りです。

 

【ヘラを使う場合】

  1. 乾いた塗料が付着している部分を熱湯に浸し、塗料を溶かす
  2. 服を熱湯に浸した状態で、塗料をヘラを使って取り除く
  3. 通常の洗濯を行う

 

【中性洗剤を使う場合】

  1. 塗料が付着している服をお湯の中に浸す
  2. スポンジに台所用の中性洗剤を垂らし、塗料の上にスポンジを置き、軽く叩く
  3. 塗料が浮いてきたら、水で流す
  4. 通常の洗濯を行う

 

壁や床に付着した塗料の落し方

 

周辺が汚れないように注意を払って作業を行っていても、塗料が飛び散ったり、垂れたりして壁や床が汚れることもあります。ここからは壁や床に付着した塗料の落とし方を見ていきましょう。油性塗料と水性塗料どちらに対しても有効なので参考にしてみてください。

 

 

【除光液で落とす方法】

  1. 除光液とタオルを用意する
  2. 除光液をタオルに染み込ませる
  3. 除光液が染み込んだタオルを塗料が付着している部分に置き、叩いて汚れを落とす

 

タオルには塗料や除光液が付着するので、使い古したタオルを使うのがおすすめです。

 

【柑橘系果物のみかんの皮を使う方法】

みかんの皮に含まれるリモネンには、油性塗料を落とす効果があります。みかんの皮を使って塗料が付着した部分を軽くこするようにして落としてください。力を入れてこすると壁紙がボロボロになることもあるので注意しましょう。

 

なお、耐久性のない壁や無塗装の木材を使った壁は、上記の方法では落とせません。壁に水分が浸透し、塗料の汚れが広がってしまうこともあります。壁の表面をカッターや紙やすりで削り、塗料を落としましょう。

 

ガラスやプラスチックに付着した塗料の落し方

 

ガラスやプラスチックに付着した塗料は乾く前であれば、きれいに落ちることが多いです。塗料が乾いていないうちに雑巾などで拭き取ってください。また乾いている塗料を落とす場合は塗料用のうすめ液で溶かし、拭き取ります。

ただしプラスチックは、塗料用のうすめ液の溶剤で溶ける可能性もゼロではありません。こうしたリスクを防ぐためにも消毒用アルコールに浸した後、ヘラで落とす方法もあります。

 

未塗装の木材に付着した塗料の落し方

 

未塗装の木材表面に付着した塗料は、乾く前に拭き取ればある程度落ちることが多いです。

乾いた塗料には、塗料用のうすめ液を使うことで落ちることもあります。ただし木材がシミになることもあるので、乾く前に素早く拭き取りましょう。

 

塗料を塗る際に押さえておくべきポイント

 

ポイントを押さえて塗料を塗ることで、服や壁、床などへの塗料の付着を回避しやすくなります。塗料を塗る際に押さえておくべきポイントは、以下の5つです。

  • 塗料を塗る前に養生を徹底する
  • 塗料を塗る際は髪の毛や肌を露出させない
  • 塗料の付着を想定した服を着る
  • 塗料を使った後はフタの縁や周辺をきれいにする
  • どうしても塗料が落ちない場合はプロに依頼する

 

塗料を塗る前に養生を徹底する

養生テープで保護

塗装における養生とは、塗料を塗る必要がない部分に塗料が付着するのを防ぐためにビニールシート、布テープ、養生ポリシート、マスカー、マスキングテープなどで覆うことです。養生作業をしっかり行うことで塗料の飛散を防げます。作業後の後始末の負担が軽減され、衣類や備品などの汚れを防げます。

養生は徹底して行うようにしてください。養生を怠った部分があるとその部分に塗料が付着することもあるので、全体をビニールシートなどで覆うようにしましょう。

養生シートとマスキングテープが一体となったマスカーについて マスカーの使い方を見てみる

 

塗料を塗る際は髪の毛や肌を露出させない

 

塗料を塗る際は、髪の毛や肌の露出は控えるようにしてください。

髪の毛に塗料が付着すると通常のシャンプーだけではなかなか落ちないため、場合によってはカットしなければなりません。帽子を着用して髪を露出しないようにしたり、髪が長い方はしっかりとまとめたりしましょう。

また肌に付着した塗料もボディーソープや手洗い石鹸ではなかなか落ちません。前述した落とし方を試す必要があります。

 

塗料の付着を想定した服を着る

 

作業中に塗料が服に付着してしまうケースは多いので、塗料が付着することを想定した服選びが必要です。

例えば耐久性に優れており、傷みにくいポリエステル繊維の衣類がおすすめです。塗料が付着した際もゴシゴシと洗ったり、除光液を使って落としたりできます。さらに速く乾くため、作業着としても優れているでしょう。

 

塗料を使った後はフタの縁や周辺をきれいにする

 

塗料が入っている容器のフタの縁や周辺が汚れていると、容器に触れた際に手に塗料が付着することもあります。

また塗料の容器に塗料が付着していると、フタをしっかり閉めていたとしても倒れたときに床や壁が汚れることもあるので注意しましょう。

 

どうしても塗料が落ちない場合はプロに依頼する

 

付着した塗料を自分で落とそうとすると、その過程で汚れが広がったり、壁や服などを傷めてしまうことがあります。またさまざまな落とし方を試してみても、塗料がきれいに落ちない場合もあるでしょう。

自分では解決できない塗料の汚れでも、プロに相談することで解決することがあります。服に塗料が付着した際にはクリーニング店、壁や床に塗料が付着した際にはハウスクリーニングを請け負っている業者への相談がおすすめです。

 

塗装後に使用済みの道具を洗う方法

 

塗装ではハケとローラーを主に使用します。ハケとローラーはきれいに洗い、適切な手入れを行うことで長く使い続けられます。逆に塗料が付着した状態のままにしておくと、すぐに使えなくなってしまうので注意が必要です。ハケとローラーの正しい洗い方を確認していきましょう。

 

ハケの洗い方

 

使用後のハケは、以下の手順で洗います。

  1. 使用後のハケをうすめ液を入れた容器に入れる(浸け置き時間は2~15分が目安。ハケの状態を見て浸け置き時間を調整すること)
  2. 使い古した歯ブラシなどを使ってハケから塗料を落とす
  3. 水洗いをする
  4. 水気を切る

 

上記の手順で洗えば、ハケが購入時のようにフサフサに仕上がります。

 

ローラーの洗い方

 

ローラーの正しい洗い方を確認していきましょう。ローラーは以下の手順で洗います。

 

【水性塗料が付着したローラー】

  1. 水洗いをして塗料が混じった水が出なくなるまで行う
  2. 水気をしっかり切りる
  3. ハンドル差し込み口を下にして陰干しする

 

【弱溶剤性塗料が付着したローラー】

  1. 塗料シンナーを使って洗う(※水は使用しない)
  2. ハンドル差し込み口を下にして陰干しする

 

【強溶剤塗料が付着したローラー】

  1. ラッカーシンナーで洗う
  2. シンナーを絞る
  3. ローラーはハンドル差し込み口を下にして陰干しする

 

汚水や廃シンナーは下水道には流さないようにしてください。塗料販売店、もしくは産廃業者に引き取りを依頼しましょう。

 

塗料の廃棄方法

塗料の廃棄方法

全ての塗料が生ごみや紙くずのようにそのまま廃棄することが認められているわけではありません。塗料は種類や量によって捨て方が異なるので事前に確認しておきましょう。

 

以下の塗料の廃棄方法について解説していきます。

  • 少量の塗料の廃棄方法
  • 大量の塗料の廃棄方法

 

少量の塗料の廃棄方法

 

少量の塗料であれば新聞紙や不要な用紙などに塗り広げて、乾かして処分します。引火性のある油性塗料を扱う場合は安全性に配慮し、火気がない場所で作業するようにしましょう。多くの自治体では可燃ごみとして出せますが、お住まいの自治体のルールを確認するようにしてください。

 

大量の塗料の廃棄方法

 

大量の塗料は固化剤を使い、固めた状態で捨ててください。塗料固化剤を使うことで塗料を簡単に固められます。

塗料をバケツに集め、容器の縁に付着している塗料も可能な限り集めます。塗料に塗料固化剤を少しずつ混ぜ、しっかりとかき混ぜてください。液体だった塗料が数分で固体になります。固体になった塗料はごみ袋に入れ、乾かして処分します。

自治体に処分を依頼する場合、収集の対象になっているか確認してください。ペンキなどの塗料類を受け入れていない自治体もあります。

 

まとめ

 

塗装作業を行っていると、服や壁、床、ガラスなどへの付着はいくら注意していても避けられません。塗料が大切なものに付着した場合も慌てず適切な対応を行うことで、きれいに落とせることもあります。また自分では落としきれない場合は、プロに相談してみてください。

 

塗料の購入を検討している方にはオスモカラーがおすすめです。オスモカラーは植物油由来の木材保護塗料で、無垢材の魅力を引き出す効果があります。またひまわり油などの自然の植物油が原料なので、人間の体への負担もなく、快適な空間を実現します。オスモ&エーデルでは、内装用、外装用のさまざまなオスモカラーを取り揃えているので、ぜひチェックしてみてください。塗装に必要なハケや洗浄液などもご用意しています。