兵神装備株式会社は、兵庫県神戸市に本社を構える産業用ポンプの専門メーカーです。
東京・大阪・名古屋など全国に営業拠点を展開し、滋賀県の事業所に製造と開発の中核拠点を構えていらっしゃいます。
取り扱われているのは、たとえば味噌やジャム、ヨーグルトなどの食品、あるいは接着剤や塗料といった化学製品、化粧品など、移送が困難な高粘度・高濃度の液体や粉体を、変質させることなく、正確かつ安定的に送ることができるポンプ『モーノポンプ®』およびディスペンサー『モーノディスペンサー®』。
その高い技術力から、食品・化粧品・自動車・化学など幅広い業界で厚い信頼を集めていらっしゃいます。
さらに兵神装備様では、技術開発への継続的な取り組みに加え、CSR(企業の社会的責任)活動にも積極的に取り組まれています。
環境マネジメントの国際規格「ISO14001」と品質マネジメントの国際規格「ISO9001」の両方を取得されており、環境と品質の両面から持続可能なものづくりを追求していらっしゃいます。
そんな同社の製造と開発の要である滋賀事業所で、外付けブラインド『ヴァレーマ』をご採用いただいており、今回は、滋賀事業所の三浦様に、導入の背景や実際の使用感などをお話していただきました。
※兵神装備様では導入された「ヴァレーマ」の外付けブラインドについて、「スマートブラインド」と呼ばれています。
毎年発行されている環境報告書にも、この名称で記載いただいています。
以下、兵神装備様がお話してくださった内容については、「スマートブラインド(ヴァレーマ)」と記載します。
兵神装備(株)滋賀事業所 三浦様
目次
ヴァレーマ導入のきっかけと選定理由
最初に導入を検討したのは、滋賀事業所にある製品組立工場の西向きの窓でした。
製品組立工場は「明るい事業所」というコンセプトのもと、「明るさ」を重視していましたが、西日が強く差し込むことで眩しさが課題となっており、ロールスクリーンを常に下ろす状態が続いていました。
そのため、目指していた「明るさ」とは相反する環境になっていました。
「明るさを保ちながら、太陽光を効果的に遮る方法はないか」と模索する中で、外付けブラインド「ヴァレーマ」の存在を知り、導入を本格的に検討。
実際に導入事例も見学させていただき、導入を決定しました。
製品組立工場のヴァレーマ。幅約90mの窓(開口部)に設置。
環境への取り組みと大切にしていること
― ヴァレーマ導入が持つ意味とは?
私たち兵神装備が扱う「モーノポンプ®」や「モーノディスペンサー®」は、環境負荷を低減できる製品です。
移送が難しい高粘度・高濃度物質も効率よく送ることができるため、余分なエネルギーや水の使用を抑えることができます。
兵神装備では、創業当初から経営トップに強い環境意識がありました。
その流れを受けて、滋賀事業所では2000年ごろから本格的に環境への取り組みを開始しました。
ISO14001およびISO9001の取得をはじめ、自然エネルギーの活用や廃棄物削減など、持続可能な活動を継続的に進めています。
「サステナビリティ」という言葉が一般的になる以前から、私たちは環境を意識した取り組みに注力してきました。
たとえば、工場の屋根に太陽光発電パネルを設置したり、ファンコイル式の空調システム(電力を極力使わず、地下水で冷やした水を使って空気を冷やす省エネ型設備)を導入するなどの対策を積み重ねてきました。
また、もともとの背景には、「社員にやさしく」「お客様にやさしく」という創業者から受け継がれた経営者の想いがあります。
快適な職場環境を目指す際に、環境に負荷をかけてまで実現するのではなく、環境に負荷をかけない方法で心地よさを生み出すという考え方が根本にあります。
さらに、私たちは、「環境」とは、地球環境だけでなく、「働く人の環境」や「お客様を迎える環境」も含まれると捉えています。
職場環境を整えることは、働く人の満足度や、お越しいただくお客様の快適性にもつながる——そのような考えのもとで導入したのが、ヴァレーマの外付けブラインドです。
昔から、弊社には、自然光を生かし、自然エネルギーを活用するという意識がありました。
その観点からも、スマートブラインド(ヴァレーマ)は理にかなった選択肢であり、環境対応の一環として非常に有意義な導入となりました。
ヴァレーマ導入のメリットと実際の使用感
①光を採り入れながら、熱や西日をやわらげることができる
採光と遮熱をうまく両立できるおかげで、建物全体が明るく開放的な雰囲気になります。
自然エネルギーの活用という滋賀事業所のエネルギーマネジメントコンセプトにも合致し、「明るい工場・建物」を実現する一助となっています。
②高い遮熱効果
テクニカルセンターとスカイウォークでは、設置前と後で室温を比較し、窓の外側で熱の侵入を防ぐ外付けブラインド(ヴァレーマ)の効果を実感しています。
そのため、追加のエアコン設置等、電力増加を伴う暑さ対策が不要となっています。
テクニカルセンター(左)とスカイウォーク(右)のヴァレーマ
③社員もお客様も快適に過ごせる
①②の効果によって、社員の働く環境や来社されたお客様の快適性向上につながっています。
④建物に調和するデザイン性
テクニカルセンターとスカイウォークに設置したスマートブラインド(ヴァレーマ)については、滋賀事業所の玄関口への設置に相応しい、建物にマッチした意匠となっており、満足しています。
⑤完全自動制御(クリマトロニックシステム採用)で利便性が高い
12月~3月は【冬モード】、4月~11月は【夏モード】と、1年を2シーズンに分けて自動制御設定をしていますが、今年の夏が暑すぎて、テクニカルセンターとスカイウォークに関しては、先日、夏モードで設定している羽根の角度を調整し、もう少し遮蔽するように調整してもらいました。
自動で制御されているので使用感としては利便性が高いというのはもちろんなのですが、太陽の緯度経度からブラインドの羽根を最適な角度に調整しているという理屈に非常に納得感があります。
理に適った製品であるということで、お客様などに説明する際にもとてもわかりやすいと感じています。
お客様からも「このブラインド賢いなぁ」と言っていただきますね。
ヴァレーマクリマトロニックの制御パネル
⑥オスモ&エーデルのサポート体制
ブラインドの製品そのものの魅力だけでなく、取り付けに関する提案、取り付け工事やそれにともなう電気工事など、丁寧にとりまとめていただき、安全で効率良く、精度良く進めていただきました。
導入後も、先ほどお話した制御システムのプログラムの変更や不具合への対処が迅速で、アフターフォローの体制にも満足しています。
スマートブラインド(ヴァレーマ)の導入は、「明るく快適で、環境にも配慮した工場・施設づくり」を進める上で、意義のある取り組みとなりました。
建物の性能とデザイン性を両立させながら、社員の働く環境を整え、持続可能な取り組みを進めるうえで、重要な役割を果たしていると思います。
ヴァレーマを導入された建物とその背景
スマートブラインド(ヴァレーマ)を導入したのは、滋賀事業所内にある以下の4つの建物です。
・製品組立工場
・技術研究所(ダブルスキン構造)
・テクニカルセンター(ダブルスキン構造)
・スカイウォーク
それぞれの建物には異なる課題があり、それに応じた導入目的と期待される効果がありました。
製品組立工場:古い建物の西日対策と明るい工場の両立
滋賀事業所の中で最も古く、1973年建設の建物です。
幅約90mの西に面した窓からの西日が厳しく、「遮光と明るさの両立」が喫緊の課題でした。
スマートブラインド(ヴァレーマ)の導入により、その両立を実現しています。
製品組立工場外観
製品組立工場内観:西日対策と明るさの両立ができています
技術研究所:老朽化した設備の刷新と、快適性・省エネ性の両立を実現するスマートな日射対策
2005年竣工のダブルスキン構造の建物において、長年使用されてきたロールスクリーンの老朽化に伴い、その代替設備としてスマートブラインド(ヴァレーマ)を導入しました。
しかし、この技術研究所でのスマートブラインド(ヴァレーマ)の導入は単なる設備の入れ替えにとどまらない意義がありました。
従来のロールスクリーンでは、西日対策のためにスクリーンを常時降ろしたままにしており、結果として、十分な採光が得られず、明るさを大切にする事業所としての空間づくりとの両立が難しい状況でした。
スマートブラインド(ヴァレーマ)は、日射遮蔽と室内の明るさの両立を可能にし、西面からの強い日差しを効果的に遮りながら、快適で開放感のある研究所内の環境を実現しています。
さらに、自動制御機能により、太陽の位置(緯度・経度)に応じてブラインドの角度を最適に調整していますが、熱負荷の低減による省エネ効果に加え、社員が手動で操作する手間もなくなり、利便性の向上にもつながっています。
テクニカルセンター・スカイウォーク:夏の高温環境に対応する外付け日射対策
テクニカルセンターとスカイウォークの両建物では、大きな開口部と開放的な建築構造により、夏場の室温上昇が大きな課題となっていました。
テクニカルセンターは、吹き抜けを持つ開放的な構造で、特に最上階(4階)では、厳しい熱環境が問題視されており、「いかに室温を下げるか」が最大のテーマでした。
一方、スカイウォークは両面がガラス張りとなっており、外気の影響を受けやすい構造。夏場は内部が高温化しやすく、こちらも熱負荷の軽減が喫緊の課題となっていました。
このような背景から、両施設に効果的な日射遮蔽を可能にするスマートブラインド(ヴァレーマ)を導入。
太陽光を建物の外側で遮ることで、室温の上昇を抑え、冷房負荷を軽減するとともに、快適で持続可能な環境づくりに貢献しています。
(左)テクニカルセンターの内観、特に最上階部分が夏高温になる (右)スカイウォークの内観
ヴァレーマ導入にあたり社内で議論されたポイント
導入にあたっては、以下の3つの観点から慎重に社内検討が行われました。
①対投資効果の検証
特に、テクニカルセンターとスカイウォークへの導入では、導入効果に見合った投資であるかが大きな論点となりました。
社内では、導入前にシミュレーションを行い、次のような効果を予測:
テクニカルセンター(最上階部分):10度以上の温度低下
スカイウォーク:約5度の温度低下
実際、今年の夏(2025年)には予測通りの効果が確認され、エアコン等電力を消費する空調設備の追加は見送る判断となりました。
その設備の追加が不要となったことは、環境への配慮という点でも大きな意義があったと考えています。
②意匠性への配慮
テクニカルセンターとスカイウォークは、滋賀事業所の正面に位置し“兵神装備の顔”ともいえる建物です。
導入に際しては、全社デザインを監修するブランドマネージャーと協議を重ね、以下のような点にこだわりました:
・ブラインドの塗装色と建物壁面の色合わせ
・外部配線を露出させない工夫
・複数のカラーバリエーションでパースを作成し、比較検討
これらの取り組みによって、違和感のない美しい外観が実現しました。
滋賀事業所の正面入り口に位置するテクニカルセンターとスカイウォークのヴァレーマ。
細部まで工夫され全体的に調和する意匠を実現。
③工事時期と気候条件への対応
導入は冬場の積雪期にあたる2024年12月となり、工事の実施には懸念がありましたが、無事に完了することができました。
当初はもう1シーズン早く導入したいという思いもありましたが、対投資効果の検証や意匠の調整に時間を要した結果、適切な準備を経ての設置となりました。
最後に・・・
今回のインタビューを通じて特に印象的だったのは、兵神装備様が取り扱われている製品そのものが環境配慮型であるという点、そして創業者様から受け継がれてきた高い環境意識のもと、20年以上環境負荷低減に真摯に取り組まれてきたというお話でした。
また、「環境」を地球環境だけでなく、働く社員の皆様やお客様にとっての快適な環境と捉え、その両立を目指していらっしゃる姿勢に深く共感いたしました。
そうした考えに合致するかたちで、ヴァレーマをご採用いただけたことを、私たちとしても大変うれしく思っております。
加えて、今回導入いただいた4つの建物それぞれが、異なる課題や目的を持ちながら、それに応じた形でヴァレーマを活用されている点は非常に興味深く、建物ごとの背景や工夫を伺うことで、私たち自身も多くの気づきを得ることができました。
環境や快適性に対する考え方が、具体的な事例を通じて立体的に伝わってくる、大変印象深いお話でした。
このたびヴァレーマをご採用いただいたことをきっかけに、兵神装備様とご縁をいただくこととなりました。
同社が手がける「モーノポンプ®」や「モーノディスペンサー®」は、日々の暮らしに直結するさまざまな製品やシーンを支えており、その技術や仕組みは非常に興味深く、魅力にあふれています。
兵神装備様のホームページでは、写真や動画を用いて製品の特長がわかりやすく紹介されていますので、ぜひこの機会にご覧ください。
■兵神装備株式会社様ホームページ:
https://www.heishin.jp/
■外付けブラインドヴァレーマホームページ:
https://osmo-edel.jp/product/warema/
■ビル用日射制御システムヴァレーマホームページ:
https://osmo-edel.jp/product/building-warema/